静岡大学と丸石製薬の新たな挑戦
静岡大学と丸石製薬株式会社が共同で、災害時の感染対策に特化した教育ツールの開発に取り組んでいます。その名も「かんせんレスキューシズマルーズ」。このツールは、特に幼稚園や避難所での感染症対策を目的としており、紙芝居形式で展開されます。
教育プログラムの概要
「かんせんレスキューシズマルーズ」は、感染症から子どもたちを守るために設計されたキャラクターたちによるストーリーです。シズマルーズのメンバーは、5人のレンジャーで構成されており、彼らは全国の幼稚園を訪れ、特に防災教育の重要性を伝えています。このキャラクターたちは、静岡大学の藤井基貴研究室の教育理念と、丸石製薬の感染症対策の知見が融合した結果生まれたものです。
名前には、静岡大学(シズ)と丸石製薬(マル)を掛け合わせると同時に、感染症を「鎮める」という願いも込められています。制作にあたり特に重視されたのは、大人から子どもまで理解できる内容であることと、不安を煽らないアプローチです。また、専門的な知識に基づいた内容であるため、信頼性の高い情報提供も意識されています。
期待される成果と今後の展開
この紙芝居形式の教材は、教育機関での実施を視野に入れて試行される予定です。具体的には静岡大学の関連教育機関を通じて配布され、子どもたちに対する感染症教育が進められる予定です。特に防災教育の重要性が高まっている昨今、シズマルーズはそのメッセージを全国に広げる役割を果たすことが期待されています。
静岡大学藤井基貴研究室の役割
藤井基貴研究室は、教育学を専門とし、特に防災教育に力を入れています。東日本大震災を契機に、教職を目指す学生たちと共に教材や授業の開発を行ってきました。兵庫県の「1.17防災未来賞」では、特に優れた防災教育を実施するため6回の「ぼうさい大賞」を受賞した実績もあります。
さらに、同研究室は学際的な取り組みとして、2022年にユース災害ボランティア基金を設立するなど、災害復興支援にも力を入れています。
丸石製薬の背景
丸石製薬は1888年に創業し、医薬品の研究・開発を行いながら140年以上の歴史を持つ企業です。感染症対策や救急医療など、幅広い領域において技術とノウハウを駆使し、社会に貢献しています。また、感染対策コンシェルジュを設立し、一般市民や専門家に向けて正確な情報提供を行っています。
今回の「かんせんレスキューシズマルーズ」の開発は、静岡大学と丸石製薬がそれぞれの知識を融合させ、新たな教育ツールを提供することで、社会全体の感染症対策意識を高めることを目指しています。今後の展開にも期待が寄せられています。
詳細については、以下のリンクを参照ください。
このように、教育を通じた感染症対策は、未来の子どもたちの健康を守る重要な役割を果たすことでしょう。