革新技術の誕生:自動水平出し装置『AdjustMan』
精密加工機の設置作業において、レベル出し(水平出し)は非常に重要な工程です。この作業は通常、複数人で60分以上かけて行われていました。しかし、東京都立産業技術研究センターと株式会社Any Designの共同開発により、本来手作業で行っていたこのプロセスを自動化した新しい装置『AdjustMan(アジャストマン)』の登場が期待されています。
自動化のメリット
『AdjustMan』の導入により、これまでの手作業と比較して大きな効率化が実現されます。この装置は、なんと一人で3分以内にレベル出しを完了させることが可能です。これにより、参加者が少なくても作業が進められ、特に人数が限られたシフト勤務の工場などにとっては革命的な助けとなるでしょう。
先端技術の融合
この新型装置は、以下の特長を持っています:
1.
多点同時調整を全自動で実施:作業者の負担を減らしつつ、調整の精度を向上させます。
2.
カスタマイズ性:精密加工機の仕様に応じた調整が可能で、さまざまなニーズに応えることができます。
3.
高精度な性能:昇降荷重は50 kN以上、分解能は0.001 mm/m、揚程は±6~10 mmを実現し、工業用途に耐えうる高性能を誇ります。
JIMTOF2024でのお披露目
『AdjustMan』は、2024年11月に東京ビッグサイトで行われる第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)にてデモンストレーションを行います。会期は11月5日(火)から11月10日(日)まで。最終日の10日には16:00までの時間制限があります。実際の使用感を体験できる貴重な機会ですので、工業関係者や設備投資を考えている企業の方々にはぜひご参加いただきたいと思います。
まとめ
東京都立産業技術研究センターと株式会社Any Designによるこの画期的なプロジェクトは、精密加工機の未来を変える可能性を秘めています。2024年11月から受注が開始されるこの装置が、企業の作業効率を飛躍的に向上させることでしょう。自動化の波が押し寄せる中、業界全体が技術革新の恩恵を受けることが期待されています。グローバル市場においても競争力を高めるために、ぜひ『AdjustMan』を試してみてはいかがでしょうか。