LINEヤフー、2025年度上半期の海外事業戦略
LINEヤフーが提供するコミュニケーションアプリ「LINE」は、230以上の国と地域で利用されています。特に台湾とタイを主な市場として、各地域の文化的背景を重視した「ハイパーローカライゼーション」に取り組んでおり、ユーザーの日常生活に密着したサービスを展開しています。この戦略によって、「LINE」は多くの支持を受け、生活の中心的なプラットフォームとして定着しています。
2025年度の上半期(4月から9月)には、さまざまなグローバルな取り組みが予定されています。その中でも特筆すべきは、技術カンファレンス「Tech-Verse 2025」の開催です。
1. 技術カンファレンス「Tech-Verse 2025」の開催
6月30日と7月1日の2日間、東京本社で「Tech-Verse 2025」が開催されました。このイベントには、LINEヤフーおよびグローバルグループのエンジニアやプロダクトマネージャーが参加し、131のセッションが行われました。オンラインとオフライン合わせて7,200人以上が参加し、特に注目を集めたのはGlobal CTO Sessionです。
韓国や台湾、タイのCTOを迎え、ローカライズに必要な開発方法やグローバルでのエンジニアリングの協力について議論が交わされました。
2. タイ市場の新サービスリリース
2025年3月、タイで実施された「LINE CONFERENCE THAILAND 2025」では、同国における「LINE」関連事業に関する発表が行われ、特に印象深かったのは、新CEOのノーラシット・シティベクビチット氏による今後の展望についてのプレゼンテーションです。新たに導入されるサービスとして、月額制の「LINE PREMIUM」とデジタルギフトサービス「LINE GIFT」が7月に、オンライン診療プラットフォーム「LINE HEALTH」は9月に正式にローンチされます。
3. トークリアクション機能のグローバル展開
そして、5月にリリースされた「LINE」の新しいリアクション機能。これにより、ユーザーは保有する全ての絵文字をトークにリアクションとして使用できます。この機能の展開は、日本、台湾、タイで始まり、開始から3か月間でリアクション送信数は44億回を超えました。これにより、ユーザー同士のコミュニケーションはさらに豊かになるでしょう。
4. グローバルなコミュニケーションの支援
LINEヤフーでは、国際的なチームの中で円滑なコミュニケーションを促進するために通訳チームが重要な役割を担っています。人間の通訳者がいることの意義やその苦労についてのインタビューが行われ、その中で言語の壁を越えたシナジー効果が強調されました。
5. マッチパズルゲーム「LINE マッチフライト」の登場
さらに、6月に新しくリリースされた「LINE マッチフライト」は、アジアの主要5地域でサービスを開始しました。簡単な操作で楽しめるこのゲームは、プレイヤーが主人公「フランク」と共にさまざまなステージをクリアしていく形式で、幅広いユーザーにアピールすることでしょう。
6. 連結化の進展
最近、LINEヤフーは台湾の「LINE Bank」を運営する子会社とタイの「LINE Man Corporation」を連結化することを発表しました。これにより、タイ市場でのフードデリバリーやデジタル金融サービスの提供が強化される見込みです。
LINEヤフーは今後も、ユーザーに求められるサービスを提供し続け、さらなる成長を目指していくことでしょう。