九州初のホスピス住宅「ビーズの家 南片江」が開業
2023年12月10日、福岡市に九州エリア初のホスピス住宅「ビーズの家 南片江」がオープンしました。この施設は、地域の「看取り難民」問題に対処し、人生の最期をその人らしく過ごすことができる新たな選択肢として注目されています。
看取り難民の増加とホスピス住宅の必要性
超高齢化社会が進む中、福岡市では医療や介護の選択肢が求められています。特に2025年には約4,000人が地域での看取りができず「看取り難民」となることが予測されています。これまでの病院での療養から、在宅医療や介護施設、そしてホスピス住宅へと選択肢の幅を広げることが求められています。
この状況を鑑み、ビーズの家は人生の最終段階を迎えた方々に新たな住まいの形を提供し、安心して過ごせる環境作りを進めています。
「ビーズの家」の特徴
「ビーズの家」では、主に末期がんや神経難病を抱える方々へのサポートを専門にしています。この場は、ただの介護施設ではなく、個々のライフスタイルに寄り添った「住宅型ホスピス」です。具体的には、以下のような特徴があります:
1.
住宅型ホスピスとして日常生活を支援
居住者が自分らしい生活を送ることができるよう、日常的な環境を重視した設計がされています。
2.
自由な生活空間
各個室はカスタマイズ可能で、バリアフリー環境が整っています。また、共用部にはキッチンやダイニング、リビングスペースがあり、地域の人々とのふれあいの場ともなっています。
3.
コミュニティ・マネジャーによるサポート
専門のスタッフが居住者やその家族のニーズに寄り添い、必要なサポートを行う「コミュニティ・マネジャー」を配置しています。
4.
24時間の医療及び介護サービス
訪問看護・訪問介護の事業所が併設されており、24時間体制でのケアが実施されています。これにより、必要に応じた医療的な支援を柔軟に受けられます。
代表の思い
代表取締役の山﨑大輔氏は、「私達が目指すホスピス住宅は『家』としての役割を担い、誰もがその人らしく過ごせる環境を整えることです。」と語ります。また、看取り難民という社会的課題に合わせ、質の高いケアを提供するために必要な住環境やICT設備にも配慮しています。
施設詳細
- - 名称: ビーズの家 南片江
- - 入居開始日: 2023年12月10日
- - 所在地: 福岡市城南区南片江2丁目31-9
- - 営業時間: 24時間対応
- - 居室数: 34部屋
- - 併設事業所: ビーズ訪問看護ステーション、ビーズ訪問介護ステーション
- - 対象者: 末期がんや神経難病等、医療的な支援が必要な方々
この施設は、今後必要とされるホスピス住宅の形を具現化し、市民に寄り添う新たな生活の選択肢を提供します。地域医療の未来を担う重要な施設として、これからの活動が期待されます。