昆虫たちの独特な生存法則を探求する新著
2025年3月8日、株式会社大和書房より新刊『歩くサナギ、うんちの繭 昆虫たちのフシギすぎる「変態」の世界』(著者: 篠原かをり)が発売されます。この本は、昆虫がどのように進化し、生き延びているのか、特にその成長段階である「変態」に焦点を当てています。学校では教わらない昆虫の面白い生態とその美しさを、篠原かをりさんの豊富な経験を基に探求した一冊です。
変態の神秘
昆虫の「変態」とは、成虫への成長過程の一部であり、幼虫からサナギを経て成虫になる過程を示します。特に著名な例としては、チョウの変態が挙げられます。しかし、この成長の段階は単なる美しい過程ではなく、脱皮や羽化の直後は非常に脆く、捕食者に狙われるリスクが高まります。
本書では、そうしたリスクに適応した様々な昆虫たちの生存戦略が紹介されています。たとえば、キノコバエは独特な方法でうんちを利用して美しい繭を作り、アリはそのサナギから幼虫のためのミルクを分泌します。さらに、チョウのサナギは自身の体をくねらせながら、周囲に敵を寄せ付けないような行動を取ります。これらの事例を通じて、昆虫たちの不思議な生態についての理解が深まります。
篠原かをり著者の魅力
著者の篠原かをりさんは、昆虫に関する豊富な知識と情熱を持つ動物作家でありタレントです。彼女は昆虫採集や飼育、さらには昆虫食についても研究しており、実際に南米やエジプトを訪れた経験とともに、動物番組への出演も多数行っています。この職業的背景が、本書の内容に深みを与えています。
篠原さんは、著書を通して生き物への愛情を語りつつ、変態という事象が持つ生命の神秘についても触れています。出産の体験など、篠原さん自身の人生の出来事も交えながら語られるストーリーは、読者にとって非常に魅力的です。
本書の目次
本書は以下のような章立てになっています:
1. 一筋縄ではいかない変態の世界
- 昆虫にとっての変態の必要性
- 完全変態・不完全変態・無変態・過変態の種類
2. 昆虫たちのフシギすぎる変態
- 美しいサナギとして知られるオオゴマダラ
- 成虫に似たサナギのテントウムシなど
特別編として、実際に昆虫の変態を観察するためのガイドも含まれており、幼虫を捕まえる方法やアゲハチョウ・クワガタ・セミの変態の観察方法が詳述されています。
この本は、昆虫の生態に関心を持つ読者にとって、驚きと発見が詰まった一冊です。篠原かをりさんならではの視点から、昆虫の魅力を再発見できることでしょう。ぜひ手に取って、その不思議な世界を一緒に探求してみてはいかがでしょうか。
書籍情報
- - 書名: 歩くサナギ、うんちの繭 昆虫たちのフシギすぎる「変態」の世界
- - 著者: 篠原かをり
- - 発売日: 2025年3月8日
- - 判型: 四六判
- - 頁数: 224ページ
- - 定価: 1,760円(税込)
- - 発行元: 株式会社大和書房
詳細は、
大和書房の公式サイトをご覧ください。