防災意識を高める取り組みが評価され、誕生した第5回日本子育て支援大賞
野村不動産株式会社は、マンションにおける新しい防災の概念「見せる防災・しまう防災」を導入し、これが第5回日本子育て支援大賞を受賞した。この取り組みは、防災意識の在宅避難を促進し、日常の生活の中で防災を身近に感じてもらうことを目的としている。
賞を受賞した取り組みの詳細
この取り組みでは、マンションの共用部や防災倉庫に防災備品を展示する「見せる防災」と、備品を普段から目に見える場所に収納する「しまう防災」の2つの施策が重要視されている。これにより、住民が日常的に防災について考えるきっかけを提供し、家庭内でのコミュニケーションを促進する狙いがある。近年、自然災害が増えている中で、この取り組みの重要性が再認識されている。
2024年8月までには、プラウドの全物件にこの取り組みを実施する方針が確立された。このプログラムが始まったのは2021年11月であり、既に13物件に導入が完了している。入居者へのアンケート調査でも、防災対策に対する意識の向上が示されており、コミュニティ内での助け合いの重要性も指摘されている。
「見せる防災」と「しまう防災」の具体例
見せる防災
この取り組みでは、入居者が日常的に利用する動線上に防災備品を展示することで、意識の醸成に役立てる。このように設置されることで、何を備えるべきか、どう行動するかといったことを自然と考える機会が生まれ、家庭内での会話のきっかけにもつながる。
しまう防災
防災備品は、マンションのラウンジやエントランスホールなどの共用スペースに、家具の一部として収納される。これにより、災害が発生した際にすぐに利用できる体制が整えられ、効率的な初期活動が可能になる。不用品ではなく、日常的に使用するものとして備えることで、必要な時に慌てず行動できる安心感が生まれる。
防災意識の醸成を促進
設計においては、常に子どもや住民が目にする場所に防災備品を配置することが重視されている。これにより、子どもたちが防災に興味を持ち、日常の中で意識が浸透していく。それぞれの家庭での防災を共有し、コミュニティの絆が深まることを期待されている。
まとめと今後の展望
日本子育て支援大賞の受賞は、この取り組みの効果が実証されたことを意味する。子どもたちにとって身近な防災を実現することで、彼らの成長過程においても防災に関する意識や家族、コミュニティ内でのつながりを育むことを目指している。
今後も野村不動産は、災害への備えを一層強化し、住む人々のライフスタイルに合わせた新しい防災の提案を続けていく予定である。これからの日本において、防災対策がさらなる進展を遂げ、すべての家庭が安全で安心して暮らせることを目指していくことが重要である。