音で楽しむ料理
2025-10-29 16:34:30

視覚障がい者をサポートする音で楽しむクッキング部が始動

視覚障がい者高校生たちの新たな挑戦



筑波大学附属視覚特別支援学校において、待望のクッキング部『音でみるクッキング部 SOUNDFUL COOKING CLUB』が10月29日に始動しました。このプロジェクトは、味の素株式会社の協力のもと、視覚障がいのある高校生たちが音を頼りに料理の技術を学ぶことを目的としています。彼らは音の変化を手がかりに、自立した生活や自己表現の機会を得ることが期待されています。

音で体験する料理



このクッキング部は、味の素が運営する音声特化型レシピサイト『音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE』に基づいており、視覚情報に依存しない新しいアプローチを採用しています。具体的には、食材が焼かれるときの音や煮立つ音、また香りなどを利用して調理を行うというものです。視覚障がいのある生徒たちが、音に耳を傾けながら料理を進める新しい体験が始まります。

「音」の価値



料理の多くは視覚に依存した表現が多く、そのため視覚障がいのある人々にとっては調理が難しいものとなっていました。しかし、例えば「きつね色」や「焦げ目」という表現を音に置き換えることで、同様の判断を音だけで行うことが可能です。この新しい手法によって、参加者は音を頼りにし、これまで以上に料理を楽しむことができるのです。

豊かな五感で感じる料理の楽しさ



『音でみるクッキング部』に参加する生徒たちは、大学附属視覚特別支援学校から集まりました。彼らは、音を手がかりにして調理を進める経験を通じて、仲間同士で助け合いながら貴重な学びを得ています。生徒たちからは、音の変化を感じ取ることで、料理の楽しさが増したとの声も上がっています。例えば、餃子を焼き上げるときのカリカリとした音や、肉が焼かれたときの香りなど、五感を駆使して料理をすることの喜びを実感しています。

トライアルプログラムの結果



この取り組みの初期段階では、数回のトライアルプログラムが実施され、参加者たちは音や感覚を頼りにする調理法を学んできました。特別アドバイザーとして参加した料理大好きな全盲のみきさんや、プロ料理人の東山広樹さんが指導を担当し、多くの生徒が新しい視点から料理に取り組む姿を見せました。この体験を通じ、生徒たちは自信を持ち、料理の楽しさを再認識することができたのです。

今後の展望



『音でみるクッキング部 SOUNDFUL COOKING CLUB』は、これから全国の盲学校や地域にこのプログラムを広げていく予定です。見えない人でも見える人でも、一緒に料理を楽しむことで、食の時間がさらに豊かになることを目指しています。彼らがこのプロジェクトを通じて、新たな文化を創り出し、食を通じたコミュニケーションの場を確立することが期待されています。音楽のように響く料理の世界で、参加者一人ひとりが主役となるこの活動がさらなる広がりを見せることを願っています。

このように、視覚に頼らない『音でみるクッキング部 SOUNDFUL COOKING CLUB』は、料理を通して新しい形のコミュニケーションと自己表現の場を提供し、視覚障がい者たちに希望と友情の輪を広げる素晴らしい取り組みとなっています。


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会社情報

会社名
味の素株式会社
住所
東京都中央区京橋一丁目15番1号
電話番号
03-5250-8111

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