メディフォンとGTNによる外国人支援体制の新展開
日本での外国人の生活環境向上を目指し、メディフォン株式会社は株式会社グローバルトラストネットワークス(GTN)と業務提携を結びました。これにより、在日外国人に対する医療通訳と生活サポートの新しい支援体制が整備されることになりました。
背景
現在、日本には約377万人の在留外国人が生活しています。彼らの生活基盤を支える上で、住宅、通信、金融といったインフラの整備が重要な課題として取り上げられています。特に医療面においては多くの障壁が存在し、言語や文化の相違から医療機関へのアクセスに不安を抱える外国人が少なくありません。実際、ある調査によれば、在留外国人のうち6人に1人が過去1年間に医療機関で困った経験があります。
厚生労働省も外国人患者を受け入れる重要性を指摘していますが、日本の医療機関は外国人患者への対応に慣れていないケースが多いのが現状です。そこで、メディフォンは医療通訳サービス「mediPhone」を通じて、この問題を解決するためのうごきを活発化しています。
提携の意義
今回の提携により、メディフォンが提供する365日対応の医療通訳サービスと、GTNが提供している生活支援サービスが連携され、外国人は日常生活と医療サポートの両方を一元的に受けることが可能になります。GTNが開発した生活相談アプリ「GTN Assistants」に、メディフォンの医療通訳機能が追加され、緊急時のアクセスも強化される予定です。
ユーザーのメリット
1.
医療相談ボタンの設置: アプリ内に「医療相談」ボタンが追加され、33言語への医療通訳サービスに簡単にアクセスできるようになります。
2.
3者間通訳対応: 医療通訳の利用者は、言語の壁を越えて医師とコミュニケーションが取れるようになります。
3.
24時間体制: 緊急時にも医療サポートを受けられることで、外国人ユーザーの医療への不安を軽減します。
これにより、受診を躊躇していた外国人患者が早期に診察を受けやすくなります。また、医療機関にとっても外国人患者の対応がスムーズになり、本来の医療業務に集中できるメリットがあります。
今後の展望
両社は、さらに包括的な支援体制の構築に向けた取り組みを進める考えです。具体的には、生活と医療を一つに統合した「ワンストップアプリ」の開発を検討しています。このアプリには、AIを活用した問診翻訳や病院予約機能を追加し、健康情報の管理も支援していく方針です。
また、共同研究を通じて、外国人の特殊なニーズに応えるUX改善や、医療アクセスの向上に向けた啓発活動も進めます。これによって「GTN Assistants」は、生活と医療を包括的にサポートするプラットフォームへと進化し、他のサービスとの差別化を図ります。
代表者のコメント
市民生活の向上に向けた協力関係が進む中、GTNの後藤社長は「生活と医療の両面を支えることで、外国人の不安を解消することができる」と述べています。メディフォンの澤田CEOは「多くの外国人が日々の生活で安心できるよう努めていきたい」と語りました。
この提携を機に、外国人の生活と医療を支える環境が着実に整備され、安心して日本での生活を送るための基盤が強化されることでしょう。