キビテクが進める清掃ロボット技術の革新と未来の展望
キビテクの清掃ロボット技術の革新
株式会社キビテクは、内閣府の下で「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期」に参加し、人協調型ロボティクスの発展に向けた基盤技術の整備に取り組んでいます。その中心となるのがロボットによる清掃作業の自動化です。2023年から始まったこのプロジェクトでは、画像認識技術や遠隔制御機能、モバイルマニピュレータが融合した新しい清掃ロボットの開発が進められています。
清掃エリアの自動認識技術
2023年度には、RGB-Dカメラを利用して清掃エリアの自動認識技術を確立しました。この技術により、現場の環境に応じて清掃範囲を柔軟に把握できる基盤が構築されました。テーブルや壁面など、さまざまな清掃対象への対応力が向上したことが評価されています。また、画像認識AIと組み合わせた遠隔支援システムの設計も進行中です。
この技術の成果として、2024年度には遠隔地からロボットのカメラ映像を基に清掃対象を確認し、操作できる機能の開発が行われました。実機での動作検証も順調に進んでおり、現場での実用性が期待されています。
モバイルマニピュレータの進化
一方で、モバイルマニピュレータ技術の高度化も進行しています。清掃モーションの設計や清掃エリア認識手法の開発が行われ、2023年度には6軸または7軸の異なるロボットに共通して適用できる軌道計画アルゴリズムが構築されました。物理シミュレーションにより、その有効性も検証されています。
2024年度には、台車とアームを同時に制御する全身軌道制御技術の試作が予定されており、狭い清掃エリアでも効果的に動作できるロボットの実現に向けた道筋が見えてきました。カメラやLiDAR、IMUを組み合わせた自己位置推定技術も確立され、広い施設でも安定した清掃作業が可能な環境認識力の強化が図られています。
技術統合と将来の展望
今後は、これまでの研究成果をもとに、清掃対象エリアの自動認識、遠隔清掃支援、および全身協調制御といった各技術を統合し、多様な現場のニーズに応じた柔軟な運用が可能な実用的清掃ロボットシステムの実現を目指していきます。これにより、より効率的な清掃作業と人手不足の解消に寄与することが期待されています。
キビテクについて
キビテクは、東京大学の人型ロボット研究室JSK出身のメンバーにより2011年に設立されたスタートアップ企業です。知能ロボットの開発や、ロボット制御プラットフォームの提供を行い、未来の人々に心の幸せに貢献することを目指しています。
設立以来、キビテクは数々の技術革新を追求し続け、人協調型ロボティクスの分野でのリーダーシップを確立しています。未来の清掃現場に革命をもたらす清掃ロボットの登場が、これからの期待を集めます。
会社情報
- 会社名
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株式会社キビテク
- 住所
- 東京都品川区北品川 5-7-14グローリア初穂御殿山 101号
- 電話番号
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