生成AIの可能性を追求!第2回Vertical AI Hackathonレポート
2024年3月30日、株式会社AITechが主催するオンラインハッカソンイベント「第2回Vertical AI Hackathon」が開催されました。本イベントは、各専門領域における生成AIのVerticalな社会実装をテーマとし、100人を超える参加者から140件ものプロダクトが提出されました。
今回は、2Dメタバース空間「Gather」を活用したオンライン開催という斬新な試みが話題となりました。全6部門に分かれて、各部門5~7名の一次審査通過者が5分間のピッチを行い、審査員による総合評価で1位~3位が決定しました。
各部門の優勝作品
量子・Web3部門
優勝作品は、「量子センシング実験計画アシスタント」です。このGPTsは、量子センシングを用いた実験を行う際に、考慮すべき事項を提案し、関連実験もエビデンスURL付きで調査します。量子センシングは、量子効果を利用して物理量を計測する手法であり、実験前に事前に考慮すべき事項が多いことから、作成されたそうです。
まちづくり・教育部門
優勝作品は、「区役所DX化アシスタント」です。区役所への問い合わせ対応チャットボットを想定して作成されており、独自のKnowledgeを元に、区役所に関する質問に回答します。特筆すべきは、問い合わせログの管理方法です。GPTsがスプレッドシート連携されており、問い合わせ内容が自動的にスプレッドシートへ記録されるだけでなく、カテゴリ分けも自動で行われます。
研究・プログラミング部門
優勝作品は、「オープンデータ利活用アシスタント」です。データカタログ横断検索システムと自作のプロキシサーバを組み合わせ、ユーザーの目的に合ったオープンデータを探索し、データ提供やグラフ化による可視化を行います。作成者は、政府・自治体におけるオープンデータがあまり活用されていない現状に課題意識を感じ、オープンデータ活用のハードルを下げることを目的として作成したとのことです。
金融・マーケティング部門
優勝作品は、「広告訴求文薬機法チェッカー(RAG)」です。ユーザーが作成した文章が薬機法に則っているかをチェックし、問題があれば構成を行います。通常のChatGPTでは薬機法の校正精度が低かったという課題を、独自のKnowledgeを導入することで解決しました。出力形式も表形式で直感的に判断しやすく工夫されています。
動画作成・Youtube部門
優勝作品は、「English Teacher Script」です。ユーザーの入力した題材に沿って、動画の自動作成に必要な台本を形式で作成するGPTsです。作成者は、動画自動生成プログラムと組み合わせることで、30秒のショート動画をほんの数秒で生成することに成功しました。動画自動生成プログラムはGithub上で公開されています。
一般部門
優勝作品は、「FitbitDI」です。ウェアラブルデバイスであるFitbitで収集した心拍数などの生体データを元に、Data Interpreterを用いて解析を行い、ユーザーの健康状態を判定するGPTsです。Data Interpreterは、2024年3月14日にリリースされた最新の技術であり、開発者は、いち早くGPTsに組み込みました。
生成AIが社会に実装されるために
今回のハッカソンを通して、様々なソリューションが得られました。生成AIは非常に画期的な技術革新ですが、業務において十分に活用されているとは言えません。その大きな原因は、生成AIを活用できる人材がそれぞれの業界に不足しており、業界特有の課題に沿った活用方法が見出せていないことです。
本イベントでは、各業界の専門家を審査員やスポンサーとして招き、業界特有の課題に寄り添ったソリューションを「GPTs」という形で提供しました。今後も、生成AIが様々な分野で活用され、社会に貢献していくことを期待しています。
株式会社AITechについて
株式会社AITechは、慶應義塾大学医学部在籍中の代表によって創業されたAIスタートアップです。生成AIの企業への導入を、開発支援、導入支援、社員研修などあらゆる形で支援しています。また、月間10万PVを超える生成AIwebメディア「AITech」を軸に、ハッカソンなどのイベント開催も行っています。「能力を最大限発揮できる社会を作る」をビジョンに掲げ、生成AIによって書類業務にかかる時間を削減し、より個人が創造性を発揮できる業務に集中できる環境の構築をご支援しています。
第3回Vertical AI Hackathonのスポンサー募集
第3回Vertical AI Hackathonは、より大規模に開催し、ハッカソン参加者100人、会場来場者600人を目標としています。特に、医療業界および建設業界における生成AIの活用方法の模索を目指しています。本イベントにご興味のある企業様は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
お問い合わせ先:[email protected]
サービス資料:https://aitechworld.info/lp/
募集中のポジションについてはこちらをご覧ください:https://aim2025.notion.site/AITech-482d7449da714932af7de859704617fc?pvs=4