株式会社ispaceの2026年3月期通期決算発表
株式会社ispace(証券コード9348)は、本日、2026年3月期の通期決算を公表しました。これは、宇宙関連事業において特に注目を集める2026年度の業績についての重要な報告です。決算の詳細は、同社のIRサイトで確認できますが、ここでは主要なポイントを振り返ります。
業績ハイライト
2026年度の業績は複雑な状況で推移しました。前半は「ミッション2」の挑戦期間であり、月面着陸を目指していましたが、成果は得られませんでした。一方で、問題点を明確化し、新たな知見を得ることができました。
後半には、約180億円の第三者割当増資と公募増資を完了。この資金は2027年度の成長を支える基盤となります。また、欧州宇宙機関(ESA)からの予算確保も大きな進展の一つです。
さらに、日米のランダーが統合された新しいモデル「ULTRA」の発表は、将来的なミッションに向けての期待感を高めています。
財務面の分析
財務数値に目を向けると、2026年3月期の「プロジェクト収益」は59億円(前年比18%増)。これは、日本ミッションの開発進捗によって補助金収入が増加したためです。一方で、売上高は3,307百万円(前年対比26%減)となり、特に米国ミッションの開発遅延が影響しています。
2026年3月末時点での現預金は29,690百万円、純資産は15,173百万円に達し、健全な財務状況が維持されています。これは、2026年度の増資を経て安定的に推移した結果です。
今後の展望
2027年度の業績予想によると、プロジェクト収益は90億円(前年比50%増)が期待されます。これは、ミッション3およびミッション4の開発の進捗に基づくものです。また、SBIR補助金や宇宙戦略基金受領の影響も大きいとされており、業界の動向が会社の成長に寄与することが見込まれています。
個別契約の進展
ispaceは、営業面でも更なる契約を結ぶことで成長を支えています。新たに韓国のURL社、英国のレスター大学とのペイロードサービス契約が交わされました。また、国内では清水建設株式会社と月面データセンター構築に向けた基本合意もなされ、これにより企業間の連携を強化しています。
結論
ispaceの取締役CFOである野﨑順平氏は、今後の成長に向けた施策が短期的なマイナス要因をともなうものの、中長期的には大きなプラスをもたらすと期待を寄せています。月面開発が高頻度なインフラへと進化する中で、ispaceはその波に乗って事業を展開していく意向を明らかにしました。これにより、宇宙事業界における新たな局面を迎えることが期待されます。