前田高志が語るデザインの本質と実践
大阪市を拠点とする株式会社NASUの代表、前田高志氏が新たに2冊の書籍を6月20日に発表しました。そのタイトルは『3分でよくなるデザイン25年の“気づき”が詰まったブラッシュアップ集』と、『鬼フィードバック新装版思考プロセスの追体験でデザイン力が育つ』です。この2冊には、デザイン界での25年のキャリアを経た前田氏の豊富な経験と知識が詰め込まれています。
デザイン初心者からプロまで
『3分でよくなるデザイン』は、デザインの初学者から実務者まで幅広く役立つ内容です。本書では、デザインの本質と目的を理解し、ほんの少しの修正でクオリティを向上させるためのポイントを解説しています。前田氏は、自身が見いだした“違和感”を言語化し、それに基づいてどのように修正を加えるべきかを明確に示しています。このアプローチにより、デザイナーは感覚に頼った修正から脱却し、より確実なブラッシュアップを実現できます。
修正の質を高めるために
特に重要なのは、デザインの情報(何を伝えるべきか)と情緒(どのように伝えるか)を的確にチューニングすることです。いずれか一方に偏ることなく、両方のバランスを考えながらデザインを進めることで、より高い訴求力を持つ作品が完成します。また、本書では多くの具体例を用いて、初心者でも再現しやすい手法を学ぶことができるため、実践的なスキルを身につけることができます。
デザインの共同制作を学ぶ
一方で『鬼フィードバック』は、デザインのフィードバックプロセスを題材にしています。この書籍では、前田氏がチャレンジャーと共に作業する中で発生する数多くのコミュニケーションの様子が描かれています。前田氏は、デザイン案に対して多様な視点からの意見を出し合い、最終的に目的を持ったデザインを完成させるまでの過程を、非常に分かりやすく展開しています。
フィードバックの重要性
「何が足りないのか?」という問いから始まるフィードバックを通じて、デザインの質は大きく向上します。まだ未完成の状態にあるデザインにはしばしば違和感が伴います。その違和感を解消するためには、デザイナーとディレクターとの間での建設的な意見交換が欠かせません。本書では、相手の意図を理解し合うことがいかに重要であるかを具体的に示します。
イベントの開催
発売を記念して、6月20日には「NASUデザイン祭り」と名付けられたオンラインイベントが開催されます。著者の前田氏がハッピを着用し、書籍の内容や制作の裏側について語る機会も設けられています。視聴者には特典も用意されており、事前に購入した方には特別な情報が提供されるとのこと。
これからのデザインを担う皆様へ
前田高志氏の新しい2冊は、これからデザインの世界で活躍したいと考えている方々にとって、実践的で価値のある教材となるでしょう。彼の経験と知恵が詰まったこれらの書籍を通じて、一歩進んだデザイン力を身につけ、さらなる成果を生み出す手助けになることを期待します。