2025年3月12日、東京発のニュースです。データセンターを利用した新たなサービスが登場しました。MCデジタル・リアルティ株式会社をはじめ、モルゲンロット株式会社、株式会社マクニカ、そして菱洋エレクトロ株式会社の4社が協力して、NRTキャンパス(千葉県印西市)およびKIXキャンパス(大阪府茨木市・箕面市)で、GPU計算力提供サービス「AI XCHANGE powered by Cloud Bouquet」を開始します。このサービスは、企業が必要とする計算リソースをより手軽に利用できるように設計されています。
本サービスの特徴は、GPU計算力が必要な企業と、計算力を提供できる事業者をマッチングさせるところにあります。モルゲンロットが提供する仮想化技術「Cloud Bouquet™」を活用し、MCデジタル・リアルティのデータセンターに設置されたGPUサーバーを通じて、料金は1枚・1時間単位で利用できます。この仕組みにより、企業は自社での初期投資を抑えつつ、必要な分だけ計算力を手軽に確保できます。特に、AIプロダクトの開発や高度なシミュレーションにおいて、その費用対効果は顕著に現れるでしょう。
MCデジタル・リアルティによるデータセンターは、柔軟性に富んだ「キャンパス型構成」を採用しており、複数のデータセンターが一つの敷地内で運用されていることが特徴です。このため、特にデータ量が増加しやすいAI開発において、セキュアかつ効率的にGPU計算力を活用することが可能です。また、データセンター内接続サービスやキャンパス間接続サービスを利用することで、通常のインターネット回線では難しい帯域制限やレイテンシの問題も克服しています。
さらに、MCデジタル・リアルティは、Digital Realtyが提供する「PlatformDIGITAL®」を基盤にした相互接続ソリューション「ServiceFabric™」を導入しており、これによりグローバルなデータセンターネットワークへのアクセスも充実しています。これによって、顧客やパートナーが持つ豊富なリソースにアクセス可能となり、リアルタイムでのデータ活用も実現します。
運営企業の一つ、マクニカは、無償でGPUに基づく検証環境を提供する「AI TRY NOW PROGRAM」を展開しており、これによりユーザーは最新の技術に迅速にアクセスできます。また、菱洋エレクトロも独自のサポートプログラム「RYOYO AI Techmate Program」を提供しており、AI導入に必要な技術支援や企業とのマッチングを行い、企業のAI開発に関する技術的な課題を解決する助けとなります。
この新しいサービスの導入により、MCデジタル・リアルティは、お客様のビジネスの成長を支援し、AIプロダクトの開発やシミュレーションを促進することが期待されています。データセンター内でのGPU計算力の利用を通じて、コスト効率の高い先進的な技術環境を整えることができるでしょう。
企業の代表者達はこの新サービスについて高く評価しています。MCデジタル・リアルティの畠山社長は、「この画期的なサービスを開始できることを嬉しく思っています。お客様のイノベーションを加速するために、パートナーとの連携を強化していきたい」とコメントしています。また、モルゲンロットの森本CEOは、「GPUサーバーの利用価値を高め、この先進的な取り組みを続けていくことができるのは誇らしい」と述べています。
このサービスは、企業にとって必要なときに必要なだけの計算力を提供し、AI開発の新たな可能性を広げるものです。