鉄道を巡る時空の旅、原武史の最新著作が刊行!
著名な「鉄」学者、原武史氏の人気連載が待望の本書として登場します。『歴史のダイヤグラム3号車――「あのとき」へのタイムトラベル』は、朝日新聞土曜別刷り「be」で高い評価を受けた連載から生まれた第3弾として、2025年4月11日に朝日新聞出版から発売される予定です。
本書では、歴史の重要な出来事と鉄道の関係を深く掘り下げています。原氏は「時間的・空間的な広がりを持つ鉄道を通じて、時代や社会の実像に迫り、一般的な教科書では捉えきれない日本の近現代史を俯瞰する」と述べるように、鉄道を介した歴史の新たな視点を提供しています。
様々なエピソードと登場人物
本書では、昭和天皇や大正天皇、作家の吉田茂、美空ひばりなど、多彩な人物と歴史的な駅や線路にまつわる81のエピソードを紹介します。例えば、吉田茂が熱海で乗り過ごし、困った末に一夜を明かしたエピソードは、現代でも通じる人間味溢れる一幕です。
また、佐藤栄作が峠の釜めしを楽しんだり、美空ひばりが夜行列車での移動を重宝したりと、鉄道が人々の生活に根付いていた様子が描かれています。これらのエピソードを通して、ただの交通手段としての鉄道の枠を超え、人々の人生や歴史の「瞬間」を運んでいたことが明らかになります。
のほかにも、時刻表の解読を通じて、名作や名場面が再現されるなど、歴史の瞬間が生き生きと蘇ります。著者の思い入れが込められた帯写真も注目で、1982年に撮影された上野駅の風景は、読者に旅情を呼び起こすことでしょう。
歴史を知る新たな手法
本書の魅力は、単なる歴史の解説ではなく、鉄道を通して歴史を「生きる」視点を提供している点です。鉄道は人と物だけでなく、歴史の瞬間をも運ぶ存在であるという考え方が支えられています。時刻表を切り口にした歴史の読み直しは、新たな発見を促します。
この体裁は272ページの新書判で、一般向けの歴史本として非常に読みやすいです。興味を惹かれた方は、2025年4月11日の発売をぜひチェックしてみてください。
■ 書籍詳細
著者:原武史
定価:990円(本体900円+税10%)
発売日:2025年4月11日(金)
体裁:272ページ、新書判
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原武史氏の深い知見をもとにした本書を手に取ることで、歴史や鉄道に対する新たな理解が得られることでしょう。