乳がん患者の精神的負担を和らげる新たな可能性
近年、乳がん術後の患者さんの精神的健康が注目されており、彼女たちが直面する不安や抑うつの問題は深刻なものです。そんな中、株式会社Melonとmammaria tsukijiが協力して行った研究は、マインドフルネスがどのようにしてこれらの症状を緩和できるのかを明らかにしました。この共同研究は、8週間にわたるプログラムを通じて、実際にどのような効果があったのかを調査しました。
研究の背景
乳がん治療を受ける女性たちの中には、治療後も心の葛藤や不安を抱え続ける方が少なくありません。調査によれば、乳がん患者は同年代の女性と比較して不安や抑うつの傾向が強いとされています。こうした状況を背景に、心の健康を守る新しいアプローチの必要性が高まっています。
研究方法と結果
本研究では、無再発の乳がん患者100名を対象に、マインドフルネスのクラスに参加した介入群と、通常通りの生活を送る別の対象群に分けました。介入群の参加者は、8週間の間にオンラインで開催されるMELONのマインドフルネスプログラムに参加しました。
その結果、介入群では不安や抑うつスコアが有意に改善したことが確認されました。具体的には、HADS(Hospital Anxiety and Depression Scale)のスコア評価において、介入群はHADS-A(不安スコア)が平均2.25、HADS-D(抑うつスコア)が平均1.40、合計スコアHADS-Tでは平均3.62の改善が見られました。
研究者のコメント
共同研究を行ったmammaria tsukijiの医師、松田直子氏は、「この研究結果は、乳がん患者が抱える精神的負担を軽減するための新しい可能性を示しており、患者のQOL向上に寄与できる重要な証拠である」と述べています。
一方、Melonの橋本大佑CEOも、「MELONオンラインプログラムが乳がん治療中の女性の精神的な不安を軽減する効果を証明したことに非常に喜びを感じている」と語り、今後もこの取り組みを通じて心身の充実を図っていく意向を示しました。
体験会の開催
この研究結果を受け、乳がん治療中もしくは経験した方を対象としたマインドフルネス体験会が2025年3月30日にオンラインで開催されます。参加者は、MELONのインストラクターからマインドフルネスの実践方法を学ぶことができる貴重な機会となります。参加費用は無料で、ぜひ多くの方にご参加いただきたいと考えています。
開催概要は以下の通りです:
- - 日時:2025年3月30日(日曜)午前10〜11時
- - 場所:オンライン
- - 対象者:乳がんの治療中または経験者の方
- - 申し込み方法:申し込みフォームから登録ください。
まとめ
今後も心の健康が重要視される中で、マインドフルネスのような新しい方法が、乳がん患者の生活に良い影響を与える可能性が広がっています。この研究を通して、より多くの人々が安心して治療に臨むことができるようになることを期待しています。