暴動クラブ ファイナルライブの熱狂
代官山UNITで行われた暴動クラブのファイナルライブは、まさに現代のロックンロールを体現する瞬間だった。“やばい”や“きている”という言葉を超えて、ロックンロールの本質がそこには存在していた。彼らの音楽は、過去の伝説を超え、新しい時代の音を放っている。
このバンドは、7インチレコードとCDのみのリリースにより、オリコンランキングに名を刻み、昨年のタワレコメンアワードで「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞するという快挙を成し遂げた。メジャーデビュー前からの注目度は高く、ついにはCDショップ大賞にも2年連続で入賞。これらの実績が示すように、彼らの音楽は現在のシーンに強烈な一撃を与え続けている。
ライブは、最新アルバム『暴動遊戯』のオープニング曲『ドライブ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』からスタート。その瞬間、平均年齢22歳のメンバーたちが魅せる煌びやかな衣装とロックンロールのフェロモンに、会場全体が包み込まれた。続けて披露された『暴動クラブのテーマ』や『ラブジェネレーター』のパフォーマンスにより、観客はそのエネルギーに引き込まれていく。特に『くだらない時代に唾を吐け』から『Feel So Good?』までの4曲連続での展開は、激しくも狂おしい興奮を呼び起こした。
リードボーカルの釘屋玄は、その存在感とカリスマ性で観客を虜にした。彼の歌声はブルースロックのためのものとも言える独特のもので、まるでロックンロールの悪魔と踊っているように見えた。彼の一挙手一投足が、まさにロックンロールの象徴。その一夜は彼にとっても特別な意味を持っていた。プライヴェートでは、前日の丸の内COTTON CLUBでのライブにゲスト出演しており、その経験も影響したのかもしれない。
ライブの中盤ではバラッド『いとしのクロエ』やレゲエの『FIRE』など、新たな側面を見せるとともに、井上富雄プロデュースの『撃ち抜いてBaby, 明日を撃てLady』も披露された。暴動クラブが、ロックの文脈では珍しいメディア的なタッチを持つ楽曲を演奏する姿は、その粋さを強調した。また、このセクションではドラマー鈴木壱歩の存在感が際立ち、彼が支えるグルーヴの本質は聴衆を魅了した。多彩なスタイルを操る彼の音楽的バックボーンの「本物」を感じた瞬間でもあった。
メインのライフソング『生活』は、観客の心に深く響くものだった。その歌詞は、現代社会の孤独感や愛の形を見事に映し出していた。ロックンロールはやはり、単なる音楽ではなく、生活そのものだと実感させられる。特にそのサビ部分は、聴く者の心をつかんだ。生きることの喜びと悲しみが共鳴する瞬間が、ライブの中で色濃く存在していた。
そして、いよいよクライマックスを迎えた。最新アルバムからのヒット曲『抱きしめたい』では、特に城戸“ROSIE”ヒナコによるリリックの魅力を堪能できた。この曲はまさに正統派J-Popながらも、暴動クラブがロックのスタイルでオーディエンスに届ける姿が印象的で、彼女のパフォーマンスは多くのファンを引きつけた。さらに、アップテンポの曲が続き、フィナーレは『シニカル・ベイビー』で飾られた。暗闇の中でこそ生きるロックンロールの力を象徴するかのように、聴衆を異次元へと誘う。
アンコールでは、マツシマライズのギターによるインスト『Voodoo Rag』から始まり、感動的な『恋におちたら』の演奏に移行した。学生服を着たメンバーたちが演じたMVは多くのファンの記憶に残るだろう。彼らはこの時代の広がりを感じさせる存在であり、まさに新たなバトンを受け継いでいた。
ライブ終了後、釘屋は観客に向けて今週の選挙へ行くことを呼びかけ、その後『ハニー』に突入。会場は一気に盛り上がり、全員が共鳴した。最後はダブルアンコールでカーテンコールは終了したが、暴動クラブの挑戦は続く。彼らは、ロックンロールの新しい道を切り開いていくであろう。未来への希望を感じた一夜であった。