銀座生まれの大島紬が再び動き出す
株式会社銀座もとじが、唯一無二の大島紬の制作実演を再開。新型コロナウイルスの影響で一時中断していたこの企画が、2023年に新たな形で生まれ変わります。新しい体験を通じて、一枚の反物が作られる過程を見守り、自らの手で誕生を迎えることができます。
龍郷柄の反物制作
現在制作されているのは、大島紬を象徴する「龍郷柄」の反物です。この柄は、ハブの模様やソテツの葉をモチーフにし、奄美大島の自然を表現しています。銀座もとじでは、この一反の成長をお客様自らが見守る体験が提供されます。毎週、制作の進捗状況が織り子からお客様に報告され、週2日程度のペースで織りが進んでいきます。
店頭では、実際に織られている様子を目の前で観察し、織り子と語り合いながらその成長を見守ることができます。制作のクライマックスには「織り上げ式」という特別な儀式があり、お客様自身が鋏を入れることで反物が完成します。この瞬間は、まるで“へその緒を切る”かのように神聖なものです。
ウニークな“里帰り”体験
完成した反物は、奄美大島の本場大島紬協同組合に送られ、正式な検査を経て、証紙が貼付された状態で銀座に戻ります。この一枚は、銀座で生まれ、奄美大島で本場として認められた唯一無二の着物です。
さらに、仕立てられた着物を身に纏い、奄美大島・龍郷町を訪れていただくことを推奨します。そこで実際に染めや糸作りを手掛けた職人と出会い、物作りの現場を体験することで、この一反への愛情がより深まることでしょう。着物を着た“里帰り”は、作り手にとっても嬉しい励ましとなります。
サステナブルな時代に必要な意義
現代は、モノが簡単に手に入る時代ですが、それでも一つのものを育て上げる贅沢さや、その背景にある物語を知ることの重要性が再評価されています。親から子へ、そして孫へと受け継がれる着物は、究極のサステナブルな製品です。また、“旅”という新たな体験を重ねることで、その一枚はより大切な存在になります。
イベントと取り組み
本取り組みの開始に合わせ、龍郷町の町制施行50周年を祝い、展示企画「大島紬 挑戦の軌跡」が開催されます。会期は2025年4月18日から20日まで、入場料は無料です。この企画では、大島紬の歴史や進化を反物や実演を通じて紹介し、来場者にその魅力を伝えます。
まとめ
具体的な商品概要は、龍郷柄の反物が税込55万円で2025年6月に完成予定です。特典として奄美大島行きの航空券も付いており、特別な体験が待っています。銀座もとじは、手仕事による美しさとサステナブルな文化を体験できる貴重な場所です。
詳細は
銀座もとじ公式サイトで確認できます。