未来の海洋リーダー育成プロジェクト
2025年5月31日、富山湾で行われた「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾」において、次世代の海洋リーダーを育成するための基礎講座が開催されました。このプロジェクトは、教室を越えた実践的な学びを提供し、参加した小学校高学年から中学生の研究生に深海の魅力とその重要性を伝えることを目的としています。
イベントの概要
イベントは、一般社団法人とやまミライラボが主催し、魚津水族館および魚津漁業協同組合の協力を得て実施されました。参加者は厳選された10名の子供たちで、まず参加者はミラージュランド内の大観覧車に乗り、富山湾の形状や早月川との関係を視覚的に体感しました。この視覚体験は、彼らの海に対する理解を深める挑戦のスタートとなりました。
水族館での学び
大観覧車の後、魚津水族館へ移動した子供たちは、渓流から深海までの魚類についての解説を受けながら観察しました。富山県内に住んでいるため、これまでにも訪問したことのある水族館ですが、深海研究の視点から新たな興味を持って魚たちを観察する姿が見られました。飼育スタッフに質問する声も多く、高い好奇心を示していました。
深海魚の解剖体験
続いて、解剖体験が行われました。レクチャーホールでは、発光器を持つキュウリエソやホタルイカを観察した後に、実際に深海魚のザラビクニンを解剖しました。この解剖作業は、非常に慎重を要するもので、内臓を傷つけないように工夫しながら行われました。子供たちは食べた物の痕跡を観察し、次第に深海生物に対しての驚きと興味を増していく様子が印象的でした。
参加者の反応
参加した子供たちからは以下のような感想が寄せられています:
- - 「ホタルイカの網の位置が観覧車から見て大きくて驚いた」
- - 「解剖は本当に怖かったけれど、やってみると楽しかった。」
- - 「内臓を切らないようにするのが難しかった」
- - 「ザラビクニンの肛門が喉の方にあって不思議だった」
- - 「死後の皮膚の変化や心臓の大きさなど、色々な発見があった。」
プロジェクトの意義
このプロジェクトは、富山湾における海洋教育の場を提供し、参加者が自分の興味を深めていくことを目的としているだけでなく、海洋環境問題について理解を啓発する機会ともなっています。子どもたちは、深海を研究することによって、未来への海洋資源の保護に関する意識を高めることが期待されています。特に、海の環境問題を自分事として考え、未来の担い手として成長していくことを目的としたこの取り組みは、多くの人々の関心を集めています。
団体の活動
一般社団法人とやまミライラボは、富山県の豊かさを未来に残すための活動を促進しており、海洋教育を通じて子供たちの海への関心を育てています。日本財団「海と日本プロジェクト」と連携し、全国の人々が「海を未来へ」引き継ぐために行動することの重要性を広める活動も行っています。詳しくは公式サイトをご覧ください。
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このようなプロジェクトを通じて、子供たちが深海の魅力に触れ、自らの未来への道を見つけ出すことがより多くなればと願います。