高齢者見守りサービス「やさしいみまもり」のセキュリティ強化に向けた新たな提携
沖縄県浦添市に本社を置く株式会社おきでんCplusCと、東京都港区にあるサイバートラスト株式会社が、共同で高齢者見守りサービス「やさしいみまもり」のセキュリティ強化に関する事業協力を発表しました。
協力の目的
この提携は、急速に進む高齢化社会への対応を目的としています。特に、単身高齢者世帯の増加や見守りの担い手不足により、孤独死や孤立死といった社会問題が深刻化しています。「やさしいみまもり」は、Wi-Fiセンシング技術を活用し、高齢者の日常的な活動状況を可視化するサービスであり、活動が検知されない場合などには事前に登録された家族や地域の関係者に通知が行われます。この仕組みにより、高齢者の生活を支える見守り体制が実現されています。
ただし、個人情報や見守り情報を取り扱うため、セキュリティの強化が不可欠です。そこで、サイバートラストが提供する端末認証サービスを活用し、サービスにアクセスできる端末を厳格に制限する仕組みが導入されます。
事業協力の内容
具体的には、CplusCが提供する「やさしいみまもり」では、地域の民生委員や自治体の職員が使用する端末を対象に、「サイバートラスト デバイス ID」を導入します。これにより、認証された端末のみがサービスにアクセスできるようになります。この仕組みは、不正アクセスや情報漏洩のリスクを大幅に軽減します。また、端末が紛失した場合でも、即座にデバイスIDを無効化することができるため、安心して利用できる環境が整います。
両社の役割と展望
CplusCは、地元沖縄の高齢者を見守るサービスを展開し、自治体との連携を強化している一方、サイバートラストは技術面でのサポートを行い、セキュリティ対策の強化を図ります。両社の協力によって、地域支援のモデルが充実し、より効果的な見守り体制が築かれることが期待されます。
やさしいみまもりの拡大
「やさしいみまもり」は、現在すでに沖縄県内の7つの自治体で提供が始まっており、2025年度までに12自治体、2026年度には17自治体へとサービスを拡大する計画です。こうした取り組みを通じて、地域の安全と安心、さらには孤独死の予防にも寄与することを目指しています。
事業の意義
おきでんCplusCとサイバートラストの提携は、ただのビジネスパートナーシップにとどまらず、高齢者見守りの質を飛躍的に向上させるものです。地域社会における高齢者の安心した生活を保障し、「だれひとり取り残さない」見守りの実現が期待されます。また、この取り組みは、日本全体における高齢者の生活環境の改善にも繋がるでしょう。今後の展開にも注目が集まります。