高知工業高等専門学校、通称「高知高専」は、情報セキュリティに特化した教育を行う唯一の国立高専です。この学校のソーシャルデザイン工学科情報セキュリティコースに在籍していた近森麗彰さんと、当時の指導教官であり現在は滋賀県立大学に在籍する立川崇之教授が、Wi-Fiルーターの新たな脆弱性を発見しました。その結果、2023年11月7日に、JVN(Japan Vulnerability Notes)においてこの情報が公開されました。
近森さんと教授が発見した脆弱性は、バッファロー製の「WSR-1800AX4シリーズ」に関するもので、強度が不十分なパスワードハッシュの使用によるものです。このたびの発見は、彼らが卒業研究の一環として、情報システムにおける脆弱性の体験教材の開発を行う中での成果です。彼らは独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のガイドラインに従って、適切な手続きを踏み、開発者による対策がなされた上で情報を公開しました。
近森さんはこの発見について、「セキュリティというとPCやスマートフォンばかりを想像しがちですが、ルーターやIoT機器などインターネットに接続する機器も攻撃対象になります。これらの機器のセキュリティにも十分な注意を払う必要があります」と述べています。彼女の言葉は、私たちが日常的に使用しているさまざまなデバイスの安全性を見過ごすことなく、注意を促すものとなっています。
高知高専の情報セキュリティコースは、安心で安全な社会を実現するための人材育成を目指しており、高度な技術と知識を身につけたプロフェッショナルが求められています。新たな技術が進化し続ける中で、IoTやAIなどの技術に対する理解を深め、社会に貢献できる人材を育てることが急務となっているのです。
また、高知高専は1963年に設立された教育機関で、高知県南国市に位置しています。学校の理念は、「経済発展と社会的課題の解決の両立」を目指し、幅広い知識と技術を学ぶことができるカリキュラムを提供しています。現代社会が抱えるさまざまな問題を解決するために、専門分野と多面的な知識を融合させることで、より良い未来を築くための人材を育成することが求められています。
このように、情報セキュリティにおける脆弱性の発見は、単なる学びを超え、実社会での影響力を持つ重要な取り組みです。今後も高知高専から新たな発見や技術が生まれることに期待が寄せられています。