一般社団法人キャッスルツーリズム協会が2025年4月7日に設立されることが発表されました。この協会は「城を一歩先の未来へ進める」という理念のもと、日本各地の城郭が持つ魅力を再発見し、観光資源としての価値を高めることを目的としています。東京・新宿に拠点を置く同協会の代表理事には、秋山慎治氏と藤野尚美氏が就任しました。二人はこれまで、株式会社バケットにおいて地域創生をテーマにした「デジタル城下町プロジェクト」を推進してきました。
キャッスルツーリズム協会の設立に伴い、今後はお城を中心とした観光・教育・まちづくりといった様々な事業を全国の自治体や地域団体と連携しながら展開していく予定です。特に注目すべきは、デジタル技術を取り入れた新しい観光スタイルの構築です。デジタル城下町プロジェクトでは、城郭を持つ自治体と連携し、各城で限定1万枚の「デジタル城下町民証」を発行する予定です。この証明書は、お城ファンを中心に最大1万人に配布され、専用SNSアプリ「デジタル城下町」でのオンラインコミュニティの形成を目指しています。
2023年12月にはサービスが開始され、1年以内に100城が参画を予定しています。これは、Web3型の地域創生を基盤とした大規模なプロジェクトとなります。デジタル技術を駆使して、城好きがつながる新しいコミュニティを形成することで、地域の観光振興に寄与することが期待されています。
さらに、キャッスルツーリズム協会は「城旅検定」と呼ばれるお城に特化した検定サービスの準備も進めています。この検定は自治体と共同で展開され、中長期的には城旅をテーマにしたツアー企画やイベント開催も予定されています。城に親しみながら、その歴史や文化を深く学ぶ機会が提供されることで、多くの人々が城の魅力に触れられることを目指しています。
また、「下剋城プロジェクト」では、日本100名城や続日本100名城に選ばれていない城の魅力を発掘・発信する取り組みが予定されています。これにより、日本各地の隠れた魅力的なお城を多くの人に知ってもらう良い機会となるでしょう。
2025年冬には「今、行くべきお城20選」として、全国のお城を対象にした独自ランキングの発表も計画されており、観光や文化、話題性などに基づく評価が行われる予定です。
最後に、キャッスルツーリズム協会は、賛助会員としてともにこの活動を推進していただける自治体を募集しています。興味のある自治体関係者の方々は、ぜひ協会までお問い合わせをお待ちしております。新たな形で日本の文化財を楽しむ取り組みが始まる中、多くの人々が協力し合い、地域活性化へと結びつくことが期待されます。今後のキャッスルツーリズム協会の活動に注目していきたいと思います。