カカオ危機におけるACEの冬募金キャンペーン
2024年12月1日から2025年1月10日まで、認定NPO法人ACEは、子どもたちの権利保障や児童労働撲滅に向けた冬募金キャンペーンを実施します。目標金額は200万円です。このキャンペーンは、カカオの価格高騰が引き起こす児童労働の増加を受け、子どもたちに教育の機会を確保するための活動を加速させるために行われます。
カカオと児童労働の現状
日本のチョコレートの原料であるカカオ豆の約70%はガーナから輸入されています。しかし、ガーナや他の西アフリカのカカオ生産地域では、児童労働が深刻な問題となっています。実際、ガーナでは、子ども6人に1人が児童労働に従事していると言われています。
最近、カカオ危機とも呼ばれる価格の急騰が報道されており、2024年4月にはカカオ豆の価格が前の年の3倍以上になる見込みです。これにより農家の収入は減少し、教育にかける資金が不足するため、子どもを働かせる家庭が増加する懸念があります。
ACEのスタッフは、現地のカカオ農家5名にヒアリングしたところ、全員がカカオの収量減少を訴えており、そのうち4名は前年の半分以下の収量にまで減少したことを確認しました。このような状況は、家庭の経済状況を悪化させ、子どもの教育に悪影響を及ぼします。
現地の教育支援
ACEが支援している村の3つの学校では、かつてと同じように子どもたちが通っています。これは地域の保護委員会の啓発活動や、ACEのスマイル・ガーナプロジェクト、学校給食の取り組みがあったからです。
ただし、保護者の負担が増しており、給食費の徴収が難しい状況にあります。このため、学校運営委員会は、給食費を一括して回収する方法に変更し、子どもたちが教育を受け続けられるよう努めています。
私たちにできること
世界では、約1億6,000万人の子どもが児童労働に従事しており、その中には危険を伴う仕事を強いられている子どももいます。こうした現状を改善するためには、一人ひとりの意識を高め、行動を起こす必要があります。
故・谷川俊太郎さんは、ACEの活動を支援し、児童労働についての詩「そのこ」を残しました。その中で、子どもたちの苦しみを理解し、未来を守るためにみんなで声を上げようと呼びかけています。
支援の方法
寄付は、ガーナのカカオ生産地での教育支援や、児童労働撲滅に向けた様々な活動に充てられます。例えば、1000円の寄付で1人の子どもの1か月分の給食を支援できます。
ACEは、児童労働問題の解決に向け市民や企業と共に取り組んでいます。私たち一人一人の寄付が、未来の子どもたちに直接的な影響を与えることができます。
ACEについて
認定NPO法人ACEは、1997年から児童労働問題に取り組んでおり、これまでの努力が評価されて、2023年第6回ジャパンSDGsアワードでSDGs推進本部長賞を受賞しました。ACEは、児童労働を生まない社会を目指し、様々な施策を実施しています。
皆さまの支援が、カカオ生産地の子どもたちの未来を明るくする鍵となります。詳細な情報や寄付の方法については、ACEの公式ウェブサイトをチェックしてください。