患者への服薬フォローの現状
株式会社EPファーマラインが主催した薬剤師向けのセミナーに参加した20代から70歳以上の薬剤師を対象に、患者への服薬フォローに関するアンケート調査が行われました。2020年の薬機法改正以降、服薬フォローは患者の治療継続や適正使用を支えるための重要な取り組みととして認識されています。しかし、実際にはさまざまな課題が浮かび上がっています。
調査の概要
- - 対象者:セミナー参加者の男女3713名
- - 回答数:3713件
- - 調査方法:インターネットアンケート
- - 調査日:2026年6月25日
調査結果の概要
調査結果によると、約74%の薬剤師が患者への服薬フォローを実施していると回答しています。具体的には、日常的に行っていると回答した薬剤師は32.3%、時々行っていると回答したのは41.4%です。一方で、約26%はあまり行えていない、またはほとんど行っていないとしています。これは、服薬フォローの必要性が薬剤師の間で浸透しつつあるものの、初めての実施には時間や体制の制約が存在するからと考えられます。
課題の認識
どこまで対応すべきか?
服薬フォローを行ううえでの最大の課題は「どこまで対応すべきか判断が難しい」という点で、51.1%がこの意見に同意しました。次いで、47.5%が「時間が確保できない」、28.5%が「人手不足」といった理由を挙げています。特に、判断基準の不明確さや業務時間の不足が、薬剤師一人の努力では解決が難しい問題であることが示されています。
対応が難しいと感じる薬剤師の声
約72%の薬剤師が、服薬フォローの際に「対応が難しい」と感じた経験を持つと語っています。その具体的な理由には、患者とのコミュニケーションや副作用への対応、医師との連携に関する悩みが多く挙げられており、これらは患者の服薬時の悩みを聞き取るだけにはとどまらない、専門的判断を伴う場面が多いことを示唆しています。
自由記載から見える悩み
患者とのコミュニケーションにおいては、「フォローの必要性を感じない患者」がいることや「高齢者との意思疎通の難しさ」が指摘されています。副作用に関しては、症状が副作用か原疾患によるものか判断が難しく、中断すべきかどうかの判断に迷う場面も。医師との連携でも判断基準が不明であったり、患者の意向を尊重しながら報告すべきか悩んだりすることが多いようです。
患者側の悩み
患者側の問題として最も多かったのが「服薬を自己判断で中断する」という回答でした。これにより、正しい情報が伝わらないまま服薬を中止する可能性が危惧されています。つまり、薬剤師側からの能動的なフォローが有効であり、患者からの相談を待つのではなく、定期的に状態を確認することが重要です。
さらなる支援策の必要性
調査の結果、患者への定期的な連絡やサポート体制の整備が最も求められる支援策として挙げられました。さらに、医療機関との連携や患者向けの情報提供も求められており、外部サービスを絡めた支援の可能性も見える結果となりました。現場の負担を軽減し、フォローの質を向上させるために、多角的なアプローチが重要となるでしょう。
最後に
EPファーマラインでは、薬剤師や看護師などが患者様に寄り添い、電話やSNSを活用して服薬支援や受診勧奨を行うサービスを展開しています。そのような積極的なフォローアップが患者の安心感を生み出していくことでしょう。