「白鶴銀座天空農園」の田植えが完了
東京の銀座にある「白鶴銀座天空農園」で、白鶴酒造の自社開発酒米「白鶴錦」の田植えが無事に終了しました。2025年5月22日のこの日、悪天候が懸念される中、晴れ間も見え、厳しい条件を乗り越えた田植え日和となりました。昨年の経験を生かし、日照時間を最大限に活用するため、田植えの時期を例年より早めの5月に設定しました。これにより、良質な酒米の育成を目指し、収量の向上も期待されています。
19年間の取り組み
「白鶴銀座天空農園」の取り組みは2007年に始まり、今年で19回目を迎えます。日本酒文化の発信や屋上緑化、食育を目的にした活動は、東京の中心地で多くの人々に新たな体験を提供しています。また、2009年からは地元の小学生にも参加を呼びかけ、田植えや稲刈り体験を通じて、日本の農業や食文化への理解を深めてもらっています。今年の田植えには、59名の小学生が参加し、最初は緊張していた子供たちもすぐに楽しさに引き込まれていきました。田植え終了後には、白鶴酒造や日本酒に関する質問が相次ぎ、子供たちの興味を伺わせました。
田植えイベントのゲスト
この年の田植えイベントには、2025 Miss SAKEのファイナリストである青森・工藤結衣さん、静岡・永田しおりさん、福岡・松口理子さんも参加し、未来の日本酒文化の象徴としてイベントを彩りました。彼女たちは6月13日に開催される最終選考会に出場し、グランプリが決まる予定です。
白鶴銀座天空農園の基礎情報
「白鶴銀座天空農園」は、面積110㎡の屋上農園で、高さ約30メートルに位置します。使用される土は軽量の屋上緑化用で、深さは約15㎝。約1700本の稲が栽培され、収穫は10月の第3週頃に行われる予定です。収穫量は昨年よりも向上が期待され、約45kgを見込んでいます。
屋上栽培の挑戦
屋上での稲作は一般的な栽培に比べて多くの課題が伴います。稲作には通常土の深さが60㎝必要ですが、屋上農園では15㎝までしか土を敷けないため、稲に必要な栄養を行き渡らせる工夫が必要です。さらに、直射日光を受け、水温の管理も重要です。夏には水温が35℃近くになることもあり、適切な水温を保つために日々の管理が欠かせません。
日本酒文化発信のビジョン
「白鶴銀座天空農園」は、東京支社の屋上で自社開発酒米の栽培を行いながら、屋上緑化や食育を通じて日本酒文化の発信を続けています。
このプロジェクトは、都市部でも日本の農業を体験し、酒造りに対する理解を深めるための貴重な場となっています。これまでに数々の成果を上げてきた農園が、今後どのように成長していくのか注目したいところです。
お問い合わせ
白鶴酒造に関するお問い合わせは、078-856-7190まで。詳細は
公式ホームページをご覧ください。