東京大学IPCが株式会社ユビタスに出資を決定
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(AOI1号ファンド)は、AIおよびクラウドソリューションサービスを展開する株式会社ユビタスに出資を行うことを発表しました。
ユビタスとは
株式会社ユビタスは、東京都新宿に本社を構え、可視化解決策としてAI技術とクラウドの融合を進めている企業です。10年以上の歴史を持つ同社は、GPUクラウドコンピューティングにおいて高い実績を誇り、AWS、Google Cloud、Azureなどの主要なクラウドプロバイダーと提携しています。その活動の一環として、Ubilink.AIという新たな子会社を設立し、スーパーコンピュータランキング「Top 500」でアジア最大のグリーンエネルギーAIコンピューティングセンターを目指しています。
今後の展開
近年、AI技術の発展に伴い、さまざまな業界でGPUサーバーの需要が急速に増加しています。この背景を受け、ユビタスはよりエネルギー効率の高い施設設計を進めるとともに、データセンターを拡張することに注力しています。ユビタスは、特別目的事業体(SPV)の設立も検討しており、さらなる事業の拡大を図る考えです。
研究機関との連携
さらにユビタスは東京大学大学院工学系研究科松尾・岩澤研究室と連携し、最適化された大規模言語モデルの開発を進めています。この協力により、日本市場におけるAI活用を更に加速させることが期待されています。
Robotic as a Serviceの新技術
同社は、AIとロボティクスを融合させた「Robot as a Service(RaaS)」事業の展開も進めています。AIによって高度な知能を持ったロボットを開発し、ヘルスケアや小売業界でのサービス向上を目指しています。これにより、単に物品を配送するだけでなく、パーソナライズされたサービスやコミュニケーション機能の提供が可能になります。
コメントと期待
株式会社ユビタスのウェスリー・クオ社長は、今回の出資を受けて「日本におけるGPUデータセンター事業の拡張を加速できることを嬉しく思います。AIソリューションサービスの提供能力が向上し、イノベーションをさらに推進できると確信しています」とコメントしました。また、東京大学IPCの片山達彦マネージャーは「ユビタスが日本のAIインフラを支える企業へと成長することを期待しています」と述べ、両社の今後の展望に期待を寄せています。
AOI1号ファンドの役割
具体的には、AOI1号ファンドは東京大学周辺で進められるオープンイノベーション活動の促進を目指しています。企業とアカデミアの連携を深め、起業家を支援する取り組みを行っており、今後も積極的な投資を通じて日本のAIインフラの発展に寄与していく方針です。AIおよびクラウドコンピューティングの需要拡大に対応するため、さらなるインフラ強化が期待されます。