新しいドライアイ診断法
2022-06-28 13:45:56
新たなドライアイ診断を実現するスマホアプリの開発とその意義
新たなドライアイ診断を実現するスマホアプリの開発とその意義
1. ドライアイの現状と課題
ドライアイは日本で2,000万人以上の人々に影響を及ぼしている眼の病気であり、その症状は眼不快感、眼精疲労、視機能低下といった生活の質に深刻な影響を及ぼします。この病気は、超高齢社会やデジタル作業の増加に伴い、ますます増えると予想されています。さらに、未診断者が多く存在し、早期診断と治療が求められています。
現在の日本でドライアイを診断するには、フルオレセイン生体染色液を使用し、細隙灯顕微鏡で眼の表面を観察する必要があります。この方法は患者に接触を伴い、COVID-19流行下ではその実施が困難です。また、リモート医療においては、対面での診察ができないため、自覚症状の問診のみが行われており、定量的な検査が行えない状況です。
2. InnoJin株式会社の革新
InnoJin株式会社は、このような医療現場のニーズに応えるために、非侵襲的で非接触的な新たなドライアイ診断法を開発することを目指しています。代表の猪俣武範は、過去にも「DryEyeRhythm®」というアプリを開発し、個々人の健康ビッグデータ収集を推進してきました。この取り組みを基に、2022年には新たなスマホアプリの開発を発表しました。
このアプリによって、患者に負担をかけずにドライアイの診断が可能となります。また、遠隔診療の現場でも、定量的な評価ができるようになることが期待されています。
3. 研究と今後の展望
NEDOの支援を受けたInnoJin株式会社は、2022年夏から多機関共同特定臨床研究を開始し、その成果をもとに検証的な治験を行い、医療機器としての薬事承認を目指しています。これが実現すれば、2025年を目標に眼科クリニックでの利用が開始される見込みです。
4. 会社の概要とビジョン
InnoJin株式会社は、医療のDX化に取り組む大学発ベンチャーであり、ドライアイや花粉症向けのスマホアプリ型プログラム医療機器を開発しています。加えて、オンライン診療の普及にも力を入れ、Society5.0における人中心の医療を実現することを目指しています。
5. 結論
新たなドライアイの診断法によって、より多くの人が早期に適切な治療を受けられるようになることが期待されます。InnoJin株式会社の取り組みは、患者の生活の質向上に寄与し、医療現場に革新をもたらすものとなるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
InnoJin株式会社
- 住所
- 東京都文京区本郷二丁目5-2本郷福々ビル201号室
- 電話番号
-
03-6670-8993