日本と中国における毛髪の見方の違いを明らかにする研究

日本と中国における毛髪への見方の相違

株式会社ファイントゥデイ（東京都港区、CEO：小森哲郎）は、アイトラッキング技術を駆使して毛髪評価の新たな試みを行い、日本と中国の毛髪に対する意見の違いを初めて第三者視点で分析しました。これは、毛髪テクスチャーに対する嗜好の違いを明らかにする重要な成果であり、国際的な化粧品技術に関する学会、2025年6月にフィリピン・マニラで開催される第17回ASCSで発表される予定です。

研究の背景

一般に、中国人は柔らかく軽い頭頂部の仕上がりを好む傾向がありますが、日本人は毛先のパサつきを抑えた重めの仕上がりを選好する傾向にあります。このように、ヘアスタイルや質感に対する嗜好が国ごとに異なることを示唆する研究がこれまでのところ不足していました。また、従来の評価方法では専門家の主観が入るため、翻訳によるニュアンスのズレが生じ、外国人対象のテストでは誤差が生じることが多かったのです。

そこで、当社は2024年に言語に依存しないアイトラッキング技術を開発し、毛髪の評価を客観的に実施する手法を提示しました。このアプローチを用いて、日本人と中国人の毛髪に対する見方の違いを探るための国別試験を実施しました。

研究内容

今回の研究には、美容に興味を持つ20代女性の日本人と中国人各20名、合計40名が対象となりました。彼らには異なる質感を持つ毛髪の画像10種を見せ、そこから「好ましくない方」を選ばせるという指示を出しました。視線の動きを計測した結果、両国の参加者とも「好ましくない」とした毛髪に対して長い視線停留時間を記録しましたが、好みには明らかな違いが見られました。

日本人は巻き髪を好む傾向があり、中国人はストレートヘアを選ぶことが多いことがわかりました。観察方法にも違いがあり、日本人は安定した視線を持ち毛髪全体を漠然と見る一方で、中国人は毛髪の詳細に頻繁に視線を移動させ、分析的に観察する傾向があることが確認されました。

この分析から、暗黙のうちに、日本人は直感的に毛髪を評価し、中国人はその分析的なアプローチを取っていると解釈されます。

結論

この研究により、アイトラッキング技術を活用することで国別の毛髪に対する見解の違いを客観的に評価できることが実証されました。また、両国の毛髪に対する嗜好の違いは、求められる製品の効能やその効果的なマーケティング方法が異なることを示唆しています。

今後の展望

本研究は、国に応じたヘアスタイル嗜好や潜在的なニーズを正確に捉え、スピーディに製品開発が可能になることが期待されます。フィイントゥデイとして今後も、「誰もが素晴らしい一日を過ごし、美しく豊かな人生を送れるように」という理念のもと、異なる地域での様々な美しさに対するニーズに応じて革新的なアプローチを続けていきます。