食品製造業のDX推進における新たなステップ
食品製造業界は、常に進化の波にさらされています。新しい技術の導入や制度の改善が求められる中、特にデジタルトランスフォーメーション(DX)が企業にとっての大きな課題となっています。この度、RUN.EDGE株式会社が提供する動画マニュアルサービス「TAGURU」と、株式会社カンブライトが開発した食品製造業向けクラウド帳票システム「ツクルデ」が連携することで、DX実現に向けた新たなソリューションが生まれました。
現場にある多くの課題を解決
食品製造業界においては、HACCPの義務化や多言語対応、ベテラン依存のOJT、惜しい熟練者のノウハウがそのまま暗黙知として積み重なり、業務改善が滞るといった多くの課題が存在しています。この連携により、帳票と動画を一元的に管理する仕組みが整備され、これらの問題が一気に解決へと向かうのです。
この連携により、ユーザーはツクルデ上の帳票からTAGURUの動画マニュアルにワンクリックでアクセスでき、作業手順や重要な注意事項を視覚的に簡単に確認できます。これまでの「習うより慣れろ」という文化から、より効率的な教育へとシフトチェンジが進むことでしょう。
新しい教育の形、反響も期待
連携の初期段階では、中小の食品メーカーでテスト導入が進められており、4月からは新人教育の標準化に特化した取り組みが拡大される予定です。具体的な活用シーンとしては、新人スタッフの教育を助けるためにベテランの手技を動画でストックし、その理解度を帳票で測定するシステムが整備されています。また、多言語対応により外国籍スタッフへの教育も容易になり、業務がスムーズに進むことが期待されています。
監査対応と改善活動を加速
この新しい形のデジタル化は、監査対応や証跡の管理にも効果を発揮します。記録と映像を組み合わせた形でHACCPやISO監査をスムーズに進めることができ、異常が発生した際の分析にも役立てることができます。これにより、改善策の共有が迅速に行える環境が整い、業務の品質向上に繋がります。
今後の展望
RUN.EDGEとカンブライトは、この連携をさらに発展させるため、今後も共同でウェビナーや現場見学会を開催し、情報交換やスキルアップの機会を提供していく予定です。また、AIを活用した「動画×帳票」の分析ダッシュボードの提供や、冷凍・惣菜・ベーカリーなど他のセクターでも本サービスを実証・拡大する計画も進行中です。
このように新たな取り組みであるRUN.EDGEとカンブライトの連携は、食品製造業における教育や業務改善、さらには記録管理の効率化を加速させることが期待されています。業界全体がデジタル化に向けて進化する中、これからの運用に注目です。
会社概要
RUN.EDGE株式会社
2018年に富士通から独立した映像技術に特化したスタートアップで、スポーツ分野で実証された映像解析技術を製造業に応用しています。
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株式会社カンブライト
2015年に設立された食品製造業のDXを推進するテックベンチャーで、HACCP対応の衛生管理や業務効率化を支援しています。
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