新たな医療の希望!電源不要の人工心臓が実現へ
人工心臓の治療が進化を遂げています。最近、Helioverse Innovations Inc.(CEO:黒田太陽)が、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社が運営する国内有数の創業支援プログラム「1stRound」の第13回支援先に採択されました。このプログラムは大学や研究機関が共催するもので、過去には多数の成功したスタートアップを生み出しています。
新型人工心臓の開発
現在、人工心臓治療によって救命が困難だった末期心不全の患者が助かる事例が増えています。特に、5年生存率が70%を超えるケースも増加中です。しかし、従来の人工心臓には太い電源ケーブルが必要であり、これが患者のQOLやライフスタイルに影響を与えていることが問題とされています。およそ22%の患者がデバイス感染を起こし、これが最も深刻なケースでは生命を脅かす事態につながります。
このような課題を解決すべく、Helioverseは電源ケーブル不要の超小型人工心臓の開発に取り組んでいます。さらに、体内に安全に大電流を供給できる完全植込み型ワイヤレス電源システムも併せて開発中です。
研究開発の加速
「1stRound」の支援を受けることで、Helioverseはこれらの新しいシステムの研究開発を加速させる計画です。CEOの黒田氏は、さまざまな専門家が集結した異色のチームを率いて、早期の臨床治験開始を目指しています。実用化に向けた試作機の開発も加速させると述べており、今後の進展に期待が寄せられています。
「本プログラムの支援は、私たちの願いを実現するために最適なものです。」と黒田氏はコメントし、試作機の開発が1年以内に次の研究段階に入ることを目指しているとしています。
日本市場の今後
2021年には、日本の医療機器の輸入額が約2.8兆円という大きな市場となっており、その66.5%以上が輸入に依存しています。エコノミストたちは、製造業復活のためにヘルスケア分野が重要であると指摘しています。Helioverse Innovationsは、人工心臓の開発を通じて、その技術が日本の製造業の競争力を再評価されるきっかけになることを期待しています。
「1stRound」の功績
「1stRound」は、優れた技術の事業化を支援する国内最大規模のプログラムで、これまでに102チームを支援し、90%以上の資金調達成功率を誇ります。また、コーポレートパートナーとの協業も重視され、数多くの信頼性あるスタートアップがこのプログラムを通じて生まれています。
今後も、Helioverse Innovationsがこの支援を受け続けながら、医療分野に革新をもたらすことが期待されています。関心のある方は、ぜひ彼らの進展に注目していきましょう。