高千穂交易株式会社は、2024年9月24日にフランスのVeesion SASが開発したAI映像解析技術を駆使した万引き行動検知システム「veesion(ヴィージョン)」の取り扱いを日本で初めて開始することを発表しました。このシステムは、防犯カメラの映像をリアルタイムで分析し、万引きの兆候を検出する先進的な技術を搭載しています。
背景
警視庁が先日発表した資料によると、2023年の万引き犯罪が前年よりも増加したことが伝えられています。このような状況の中で、小売業界では万引きによる損失をいかに効率的に減少させるかが重要な課題となっています。これまで万引きを確認する手段は、店舗スタッフの目視や後から防犯カメラの映像を遡って見ることに限られていましたが、「veesion」によってこのプロセスが飛躍的に改善されることが期待されています。
veesionの仕組み
「veesion」は、AIによる映像解析を用いて防犯カメラの映像をリアルタイムで分析し、万引きに関する動作を自動で検知します。具体的には、体の各部分を個別に認識し、万引きに関連した動きを瞬時に判別します。このテンポラルな検知により、店舗スタッフは万引き行為を即座に把握でき、効率的な対応が可能になります。また、スマートフォン専用アプリに通知が届くため、店内での業務を円滑に進めることができます。
特徴と利点
本システムの特長として、無駄なリソースをかけず、既存の防犯カメラを利用することが挙げられます。これにより、新たにカメラを導入する際のコストを削減することができ、予算の配分に柔軟性を持たせることが可能です。さらに、ダッシュボードを通じて検知データを管理することで、万引き行動の頻度や発生状況を把握し、より精度の高い防犯対策を実施できます。
拡大する導入計画
高千穂交易は、このシステムをスーパーマーケット、コンビニエンスストア、書店、ホームセンター、家電量販店、ドラッグストア、雑貨店など様々な業態に向けて販売を展開し、2026年度までに20社、150店舗への導入を目指しています。このクリエイティブなアプローチは、万引きを助長する社会問題への新たな解決策として期待されています。
セミナーの案内
「veesion」の展開に合わせて、新製品説明会が2024年9月26日にオンラインで開催されます。このセミナーでは、AI映像解析技術の詳細や、具体的な業務への組み込み方について説明が行われる予定です。参加費は無料ですので、興味のある方はぜひ参加してみてください。
会社概要
高千穂交易株式会社は、1952年に設立された技術商社であり、様々な技術ソリューションを提供しています。今回の「veesion」の導入によって、より多くの小売業界に対する支援が期待されています。