ランドセルの重さ問題:調査報告
フットマーク株式会社(本社:東京都墨田区)が実施した「2025年版/小学校の荷物重い問題最新レポート」の結果が注目を集めています。この調査は、通学にランドセルを利用している小学1~3年生とその親1,200組を対象にし、ラン活の現状が把握されています。
ランドセルの重さは初めて平均4kgを切る
調査によると、最近のランドセルの平均重量は3.94kgで、ついに4kgを下回ったことが明らかとなりました。このデータは、過去2年にわたり連続して軽量化が進んだことを示しています。しかし、それにも関わらず、約90%の小学生が「ランドセルが重い」と感じているという結果が出ました。これに対して保護者の85.8%も同様の意見を持っており、根強い問題が浮き彫りになっています。
荷物の持ち運びと置き勉の現状
置き勉の禁止については、過去の調査から減少傾向にあり、32%の子どもが禁止されていると回答しています。しかし、64.2%の子どもがランドセルに加えて他のバッグを持ち運んでいることもわかりました。これは、荷物の二個持ちが当たり前になっている現状を示しています。
親の買い替え検討が増加
入学後にランドセルの買い替えを検討した親は9.2%で、前年比120%増加しています。ほとんどの親がその理由として「重さ」を挙げており、子どもへの身体的負担を減らしたいと思っている様子が伺えます。
さらなる軽量化と選択肢の多様化
白土健教授(大正大学)は、ランドセルの重さと児童への影響について研究しており、今回の調査結果を受けて「カバン自体の軽量化や置き勉推進が重要である」としています。また、デジタル教科書の導入によって紙の教科書を減らす動きも広がっており、将来的にはさらに負担軽減が期待されます。
子どもに配慮したカバンの工夫
ランドセル以外のバッグやカバンも選択肢として増加しており、親の意識もシフトしています。軽量カバンを提供する自治体も見られ、経済格差を配慮した取り組みが進んでいます。白土教授は「親子一緒に時間を取って、荷物の管理をしっかりすることが重要であり、学校へ楽しく通えるようにサポートしてほしい」とアドバイスしています。
まとめ
今回の調査結果からは、小学生のランドセルの重さ問題が依然として解決されていないことが明らかになりましたが、軽量化の努力や選択肢の多様化が進む中、親と子の協力が必要であるということもわかりました。今後も引き続き、教育現場と家庭での取り組みが求められています。