リガク、新型半導体計測装置「XTRAIA MF-3400」を販売開始
株式会社リガクは、次世代半導体向けの計測装置「XTRAIA MF-3400」を新たに販売すると発表しました。東京都昭島市に本社を構えるリガクは、X線分析装置において世界的なシェアを誇る企業であり、今回の新装置は半導体製造で重要な役割を果たすことが期待されています。
新型「XTRAIA MF-3400」は、特にメモリチップやAI向けの高速デバイスの生産において不可欠な材料の評価を高精度で行うことができ、急成長する半導体市場において生産性の向上に寄与します。生成AIの普及やデータセンターの拡大に伴い、膨大なデータ処理を支える半導体の性能と省エネルギー性が求められる今、その重要性は一層増しています。現在の半導体チップには何十億もの微小な電子部品が集積されており、これらの高度な構造を安定的に製造するためには、ナノレベルの膜厚を非破壊かつ正確に測定する技術が必須となります。
リガクは、こうした課題に応えるため、長らく培ってきたX線技術を進化させ、新たに開発したのが「XTRAIA MF-3400」です。この装置の主な特徴は以下の通りです:
1. 測定能力の向上
従来の装置に比べて最大2倍の測定能力を実現しました。X線の強度を約2倍に高め、新しい搬送システムを組み合わせることにより、1時間あたりのウェーハ測定枚数も大幅に増加しています。
2. ナノレベルの非破壊測定
本装置は、髪の毛よりも細いわずか50ミクロンの領域で、材料を傷つけることなく、原子1個分以下の精度で膜の厚さを測定できます。この特性により、高い精度を必要とする材料の評価が可能になります。
3. 多様な分析機能
「XTRAIA MF-3400」は、X線を用いた3種類の分析機能(蛍光X線、X線反射率、X線回折)を搭載しており、極薄膜の組成や膜厚、結晶性など、目的に応じた最適な測定条件を自動的に設定することが可能です。
導入実績と将来の展望
この装置は、キオクシア株式会社の3D NANDフラッシュメモリの量産ラインに導入されることが決定しており、今後は大容量かつ高速データ転送を実現する次世代メモリの製造過程でも使用される見込みです。また、DRAMやロジック半導体のメーカーからも採用が検討されています。リガクは、2026年度には本装置を含む売上高が60億円を超えると予測しています。
本装置は、用途に応じてモジュールを自由に選択できるため、各メーカーの製造プロセスに最適な計測環境を構築することができます。この高い柔軟性と拡張性を最大の強みとして、リガクは新たな材料やプロセス分野への展開を進め、2027年度以降にも持続的成長を目指しています。なお、本装置の詳細はリガクの公式サイトにてご覧いただけます。
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リガクグループの取り組み
リガクグループは、X線分析を中心とした先端的な分析技術で産業をリードしてきた企業であり、1951年の創業以来、世界136ヵ国以上の顧客と共に成長を続けています。日本国内での高いシェアを誇り、海外売上は約70%を占めています。近年、応用分野は半導体や電子材料、電池、環境・エネルギー、ライフサイエンスなど多岐に渡り、今後さらなる拡大が期待されます。