多様性と包容性を掲げる、中村キース・ヘリング美術館の取り組み
山梨県小淵沢にある中村キース・ヘリング美術館のディレクターHiraku氏は、2024年6月に大阪と沖縄で開催されたLGBTQ+に関するトークセッションにゲストスピーカーとして参加しました。同館は、開館当初から多様性と包容性を重視し、社会に対して積極的にメッセージを発信しています。
プライド月間を含む、積極的な取り組み
6月は世界的にLGBTQ+の権利啓発や認知向上を目指す「プライド月間」です。中村キース・ヘリング美術館は、このプライド月間を含む年間を通して、様々な取り組みを行っています。
W大阪でのトークセッション
2024年6月8日(土)にW大阪で開催された「Pride Talk Session」では、Hiraku氏は京都レインボープライド代表のロイ氏や「Tsunagary Café」運営会社COOのSUMITO氏と共に、パネルディスカッションに登壇しました。セッションでは、現在の日本におけるLGBTQ+を取り巻く現状について議論が行われました。
ANAインターコンチネンタル石垣リゾートでのトークセッション
2024年6月21日(金)には、ANAインターコンチネンタル石垣リゾートの従業員向けにLGBTQ+に関するトークセッションが開催されました。Hiraku氏は、ホスピタリティ業界におけるセクシュアルオリエンテーションやジェンダー表現に関するセンシティビティについて講演を行いました。質疑応答では、ジェンダーニュートラルトイレや施設内の性別で分けられているサービスに関する質問など、具体的な事例が挙がりました。
美術館の取り組みをさらに深掘り
中村キース・ヘリング美術館は、LGBTQ+に関する啓発活動を積極的に行っています。
- - 2024年2月には、Beyond magazineにてDE&I(多様性、公平性、包摂性)に関する記事を掲載しました。
- - 同月には、オンライン座談会を開催し、トイレのマークに関する違和感について議論しました。
- - 2023年5月には、キース・ヘリング:NYダウンタウン・ルネサンス展関連イベントとして、「中村キース・ヘリング美術館クィア・フィルム上映会」を開催しました。
- - 2022年5月には、W大阪とコラボレーションし、プライド月間に合わせ、キース・ヘリングのアートをイメージしたデコレーションルームやオリジナルカクテルを提供しました。
美術館の理念と今後の展望
中村キース・ヘリング美術館は、ニューヨークを拠点に活躍したアーティスト、キース・ヘリングを紹介する世界で唯一の美術館です。同館は、コレクションを公開するだけでなく、アートを通して社会に問題提起を行い続けることを目標としています。
国際児童絵画コンクールの開催や、HIV/エイズ、SDGs、LGBTQ+に関する啓発活動など、様々な活動を通して、社会に貢献しています。今後も、多様性と包容性を発信し、より良い社会の実現を目指していく予定です。