株式会社電力シェアリングが提案するEV充電の未来
株式会社電力シェアリングは、環境省が進める「デコ活」という脱炭素社会実現に向けた国民運動の一環として、スマートフォンアプリを利用した新たなサービス「ゼロドラ」を発表しました。これは、簡単に再生可能エネルギーを用いたEV充電を実現するもので、国民に自発的なCO2排出量ゼロの促進を目指しています。
「ゼロドラ」とは何か
「ゼロドラ」は、ゼロカーボン・ドライブの略称で、太陽光や風力などの再エネを用いた電力で充電することを指します。この方法により、EV(電気自動車)はガソリン車と比較して走行時のCO2排出量を半減できます。そして、再エネ電力を充当することで、理論上はCO2排出量をゼロにすることも可能になります。
これまでの取り組み
電力シェアリング社は、これまで多くの実証実験を行ってきました。特に、サステナブル・ツーリズムの観点から、環境に配慮した移動手段「ゼロ旅」を提案し、環境省のウェブサイトでも紹介されました。この「ゼロ旅」は、EVやFVC(燃料電池車)を利用してCO2排出量をゼロにする取り組みです。
新たなアプローチ
今回新たに提供されるアプリは、一般消費者や事業者が簡単にゼロドラを実現できるよう特別に開発されました。ユーザーは、自らのEV充電時にアプリを通じて再エネ価値を購入でき、手軽に再生可能エネルギーを活用することができます。これにより、EVユーザーが日常的に再エネを利用する契機を提供します。
過去のサービスと市場化
このスマートフォンアプリは、すでにEVユーザーに提供されているだけでなく、モビリティー企業などへのSaaS提供も行っています。例えば、EVカーシェアリングのための予約システムを提供しているZenmov株式会社などがこのサービスを利用しています。
課題と改善への取り組み
これまでの再エネ利用サービスの多くは、過年度に生成されたオフセット証書を使っていましたが、この方法には時間や地域のずれが発生するという課題がありました。電力シェアリングはこれに対処するため、2025年にはリアルタイム生成される再エネ価値に基づくサービスを提供予定です。これにより、地域の再エネを同時に利用する仕組みを実現します。
環境へのコミットメント
電力シェアリングは2023年に国連の24/7 Carbon Free Energy Compactに加盟し、持続可能なエネルギー供給の実現に向けて積極的に取り組んでいます。新たなサービスは、EVユーザーがアプリを通じて再エネをリアルタイムで購入できる革新であり、社会全体の行動変容を促すことを目指しています。
今後の展望
会社は今後、独自のナッジモデル「DSナッジモデル」を構築し、令和6年度から7年度にかけてエネルギー、交通、消費など様々な分野での実証実験を実施する予定です。これにより、持続可能な社会の実現に向けてさらに進展が期待されます。
このように、株式会社電力シェアリングの新サービスは、脱炭素社会の実現に大きな貢献を果たしており、今後の動向に目が離せません。