シヤチハタの新たなマイルストーン
愛知県名古屋市に本社を構えるシヤチハタ株式会社が、令和7年度の「知財功労賞」で特許庁長官表彰を獲得しました。この受賞は知的財産権の発展に寄与し、同社の意匠を効果的に活用したことが評価されたものです。代表取締役社長の舟橋正剛氏は、これを大変光栄に思うとコメントしました。
この賞の主な受賞ポイントは、同社の新商品やリニューアル商品の保護に関わる施策に集約されています。シヤチハタは、新商品について意匠、特許、商標の多角的な保護を行い、ブランドをしっかりと守ります。そして、商品のリニューアルや他商品への展開に際しても、主に意匠を駆使し新たな付加価値を付け加える姿勢を貫いています。
部分意匠での細やかな保護
特に注目すべき点は、部分意匠の活用です。主力商品である「Xstamper」のリニューアルでは、インキ残量を確認するための窓を部分意匠として保護し、さらには透明なグリップやキャップレス構造なども意匠で防衛。これにより、消費者に新たな価値を提供しています。また、スタンプ台「タフダ」においては、インキ補充時期を示すしずく模様が部分意匠で守られています。
さらに、近年の「脱ハンコ」の流れを考慮し、シヤチハタはスタンプ技術を活かした新たなビジネスにも取り組んでいます。コロナ禍に際しては、お子様の手洗い練習を手助けするスタンプ「おててポン」を開発し、これに対して意匠権を取得することで独占ビジネスを構築。
海外展開と知財意識の徹底
また、海外展開にも積極的です。特に中国市場に注力し、模倣品に対しては迅速な対処を行っています。あらゆるリスクからブランドを守るために、顧客とパートナーとの信頼も保っています。社内研修を通じて知財意識を高め、商品開発部門には「パテント確認」の札を掲示するなど、細やかな注意を促す取り組みも行われています。
関係者への感謝と未来への誓い
舟橋社長は、受賞について「これはすべて関係者の支援と従業員の努力の賜物」であると語り、これからも新たな価値を創出し続ける意気込みを語りました。創業から100年を迎えた同社は、今後の知財活動を通じて、さらなる進化を目指しています。この栄誉ある受賞を後押しに、シヤチハタは次の100年に向けて新しい挑戦を続けていくことでしょう。
お問い合わせ
シヤチハタに関する商品やサービスについては、同社の顧客相談室にお問い合わせください。
TEL:052-523-6935
これからもシヤチハタの動向から目が離せません。