不登校の子どもたちが創り上げるリアルイベント
東京都江東区に本社を置く株式会社NIJINが運営する「NIJINアカデミー」は、2023年9月に開校した小中一貫のオルタナティブスクールです。ここでは、不登校の子どもたちが「NIJINアカデミー」に集まり、さまざまな活動を行っています。その一環として、鉄道好きの生徒たちが中心になって、東急電鉄沿線を舞台にしたイベント「逃走中企画」を開催しました。このイベントの特徴は、学校に通うことが難しい子どもたちが自らのアイデアを元に企画し、運営を行う子ども主体の取り組みであることです。
鉄道好きの子どもたちが主役の企画
イベントの立ち上げには、NIJINアカデミー内の鉄道サークルに所属する子どもたちが関わっています。彼らは「鉄道が好き」という共通の趣味を活かし、仲間と一緒に楽しむためにどうすればいいかを考えて話し合い、イベントを実現させました。イベントの形式は、いわゆる“逃走中”。参加者は役割に応じてハンターと逃走者に分かれ、ミッションをクリアしながらゴールを目指します。
イベントの主なルールとしては、ハンターや他のチームに見つかるとポイントが変動し、ミッション達成に応じて得点が獲得できるというもの。最終的には、合計得点が最も高いチームが優勝するという戦略性とチームワークが求められる内容となっています。
東急電鉄沿線の魅力を活かした内容
本企画のミッションは、すべて東急電鉄沿線に関連した内容で構成されています。子どもたちは、以下のような課題をクリアする必要があります。
- - 漢字が入っている駅名標と一緒に写真を撮る
- - 指定の写真と同じ沿線の建物を見つけて撮影する
- - どの路線・どの駅を使うかを自分たちで考えて移動する。
このように、鉄道や沿線の特徴を楽しめる工夫が施されており、観光的な要素も含まれています。また、参加者たちは楽しく活動するだけでなく、地域の魅力を再発見することができます。
不登校の子どもたちにとって重要な外出の機会
不登校の子どもたちは、学校に行かない選択をしているため、外に出る機会や同年代の子どもたちと直接会う機会が少なくなる傾向があります。NIJINアカデミーでも、普段はオンラインでの学びが中心であり、リアルでの交流は限られたものでした。しかし、この企画は東京都外からも参加者を集め、「大好きな鉄道に触れる」「同じ趣味を持つ仲間と直接会える」といった動機が彼らを外に誘い出すきっかけになりました。
学校では孤立感を抱いていた「鉄道」という趣味が、このイベントを通じて楽しみ、語り合える場を提供しました。仲間との交流が、彼らの社交的なスキル向上にも寄与していると言えるでしょう。
成功体験が生んだ自信
この東急電鉄沿線での企画は、2025年8月に東京メトロを舞台に開催された第1弾が大好評だったことから生まれました。第1弾の参加者の中には、この企画をきっかけにリアルイベントに参加した子どももいました。
この成功体験が、企画への参加意欲を高め、新たな自信へとつながったのです。子どもたちは、自分が考えた企画を実現し、みんなに楽しんでもらえたことに満たされ、また声をかけられることで自己肯定感が高まりました。
教師として見た変化と期待
企画を見守る担任の立場から、子どもたちが「好き」を起点に誰かを楽しませ、社会に関わる姿に大きな可能性を感じます。鉄道会社や地域と不登校の子どもたちの興味が重なることで、子どもたちは驚くほど主体的に行動します。この取り組みは、不登校支援や子ども主体の学び、沿線の価値の発信において意義深いものです。
今後の展望
今後は、より多くの子どもたちが安心して参加できる形式を模索し、鉄道会社や地域との連携を視野に入れながら、継続的な取り組みとして発展させていく予定です。
NIJINアカデミーとは
NIJINアカデミーは、不登校の小中学生を対象としたオルタナティブスクールです。全国42都道府県から600名以上の生徒が在籍しており、「多層的な心理的安全性」や「一流教師による対話的な授業」、「子ども主体のプロジェクト」がカリキュラムの柱となっています。学校に通えないことが劣等感を生まないよう配慮され、一人一人が希望を持てる未来への道を築いています。
NIJINアカデミー公式HP
株式会社NIJINについて
株式会社NIJINは2022年に設立され、教育課題を体系から解決する教育事業を展開しています。様々な教育問題を解消するために、多岐にわたる事業を展開しており、「教育から国を照らす」を理念としています。詳しい情報は
公式ウェブサイトをご覧ください。