日本初の兼業農家向け就農スクールが注目を集める！

日本初の兼業農家向け就農スクールが話題に

千葉県で開校された「チバニアン兼業農学校」は、兼業で農家としての道を歩むことを目指す人々に新たな選択肢を提供する民間の教育機関です。このスクールのユニークな点は、実際の農業手続きを伴走しながら学ぶことができる点にあります。

農業のハードルを乗り越える

就農を希望するにあたり、農地取得や営農計画策定、新規就農者認定など、多くの壁がありますが、チバニアン兼業農学校では実際の農政担当者や専門家が直接指導にあたります。これにより、短期間で農業者としての一歩を踏み出すことが可能となります。

さらに、収益性を高めるための「六次産業化」に関する講義も行われており、ネット通販やソーラーシェアリング、体験農業など多岐にわたる分野について学ぶことができます。これによって、兼業農家としての生計を支える収益モデルを構築するサポートをしています。

地域との連携で実現する就農

睦沢町では、農業委員会や地域の農業関係者が講義に参加し、農地の斡旋や新規就農認定を行っています。また、他地域からの就農希望者にもサポートを提供し、用地探索から農地取得に至るまでの手厚い指導があります。これは、単に農業を学ぶだけではなく、地域活性化にも寄与する取り組みです。

実績のあるスクール運営

2022年1月に始まったこのスクールは、すでに3期目まで授業が行われています。初回の23名からスタートし、回を重ねるごとに受講生の人数は増加し、現在は34名の学生が在籍。ほとんどが首都圏在住の現役サラリーマンで、兼業就農への関心が高まっています。

特筆すべきは、修了生70名のうち30名が千葉県睦沢町を中心に就農を実現した点です。地域の農業委員会の支援を受け、彼らは睦沢町内や他の市町でも新たな農業者となりました。特に、耕作放棄地や低利用地の活用を通じて地域の農地保全にもつながっています。

さらに、就農者の多くは二拠点生活を選択しているものの、中にはこのスクールを機に移住を決意した人もおり、地域の新たな住民として貢献しています。