国産サーモンの未来
2025-12-15 09:19:26

高瀬水産、独自の養殖技術で新たな国産サーモンを展開へ

髙瀬水産と「さいき桜サーモン」の挑戦



大分県佐伯市で、新たな養殖モデルが生まれようとしています。その主役となるのは、髙瀬水産有限会社が手掛ける「さいき桜サーモン」。この新ブランドは、株式会社Smoltが開発した高温耐性を持つサーモン種苗「サクラマス」を使用しており、今後4,000尾規模での生産が予定されています。これにより、持続可能な養殖業が進化する姿が見えるのです。

高温耐性サーモン種苗の活用


髙瀬水産は2021年から始まった試験的な養殖を通じて、サクラマスの生育に関する技術を蓄積してきました。これまでの4年間で得た知見を基に、新年度から本格的な生産体制を構築することが期待されています。特に、サクラマスは20℃前後という高温環境下でも安定して成長し、従来のサーモン養殖では困難だった条件でも勝負できるのが魅力です。

2毛作経営の取り組み


髙瀬水産は、トラフグの養殖を主力事業としながら、端境期の経営課題を解決するために、「2毛作経営」という新たな取り組みを導入しました。これは、トラフグの養殖における出荷の時期に合わせて、サクラマスの養殖を行うというものです。このシステムにより、年間を通じて養殖設備をフル活用することが可能になり、収益性と経営安定性が向上するのです。

養殖技術の進化


髙瀬水産は、トラフグ養殖に必要な技術を応用し、サクラマスの陸上養殖に成功しています。今後、2025年には4,000尾規模での生産を見込んでおり、さらなる販売拡大を目指しているとのことです。これまでの実績としては、試験養殖の結果をもとに、段階的な生産の拡大が進められています。

さいき桜サーモンの特徴


「さいき桜サーモン」は、清浄な環境下で育てられた国産サーモンであり、あっさりした味わいと肉質が特長です。この美味しさは、県内の飲食店や道の駅で高く評価されています。加えて、Smoltが開発した高温耐性「サクラマス」は、地球温暖化による水温上昇などの課題にも立ち向かうべく、高い成長性能を持っています。

環境への配慮と今後の展望


髙瀬水産は、持続可能な養殖の重要性を認識し、環境に優しい方法でモ魚を育成しています。これにより、国内のサーモン市場において「さいき桜サーモン」という新たなブランドが広まることを目指しています。また、今後もSmoltと連携し、革新的な養殖技術の開発を進めることで、業界全体の発展に寄与していく考えです。

企業情報


  • - 髙瀬水産有限会社
代表者:髙瀬興治
所在地:大分県佐伯市蒲江大字西野浦2644-1
事業内容:トラフグ養殖、サクラマス養殖、水産物の加工・販売

  • - 株式会社Smolt
代表者:上野賢
所在地:宮崎県宮崎市学園木花台西1丁目1番地
事業内容:水産養殖業、水産に関する技術開発、サーモン種苗供給事業

この新たな試みが、今後の日本の水産業にどのような影響を及ぼすのか、期待が高まります。


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会社情報

会社名
株式会社Smolt
住所
宮崎県宮崎市学園木花台西1丁目1番地
電話番号
0985-40-2904

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