パーキンソン病専門施設に睡眠解析技術搭載の「ライフリズムナビ+Dr.」導入!転倒予防と早期発見へ期待
エコナビスタ株式会社は、同社が提供する睡眠解析技術をベースにしたSaaS型高齢者施設見守りシステム「ライフリズムナビ®+Dr.」を、株式会社サンウェルズが運営するパーキンソン病専門施設「PDハウス陣原」に導入しました。
「PDハウス陣原」は、全60室に「ライフリズムナビ+Dr.」と、グローリー株式会社と共同開発した転倒検知システム「ミライアイ」が設置されました。
パーキンソン病患者の転倒リスクは一般高齢者と比較して高いことが知られており、迅速な対応と適切なアセスメント構築が求められています。「ミライアイ」は、赤外線3次元センサーとAI画像認識技術を活用し、転倒を検知するとともに、転倒に至るまでの行動データを蓄積します。このデータ分析により、パーキンソン病患者の特異的な行動パターンや転倒要因を把握することで、より効果的な転倒予防策を立案することが期待されます。
「ライフリズムナビ+Dr.」のスリープセンサーは、睡眠に関する様々なデータを収集し、睡眠障害などの体調不良を早期に発見することができます。これらのデータは、入居者の状態を把握し、適切なケアプランの構築に役立てられます。
今回の導入により、転倒時の迅速な対応、転倒予防アセスメントの構築、睡眠データに基づく体調変化の早期発見、そして適切なケアプランの構築やスタッフ業務の負担軽減が期待されています。
導入の背景
パーキンソン病やパーキンソン症候群は、ふるえ、動作緩慢、筋強剛、姿勢反射障害などの運動症状に加え、自律神経障害や睡眠障害などの非運動症状がみられます。特に、パーキンソン病患者は転倒頻度が高く、その原因には無動、筋強剛、姿勢反射障害、起立性低血圧、前頭葉機能障害などが挙げられます。
従来、パーキンソン病患者の転倒予防は、患者の状態を把握し、適切なケアを提供することが重要とされてきました。しかし、従来の方法では、患者の状態を常に把握することが難しく、転倒発生後の対応に追われるケースが多々ありました。
そこで、エコナビスタ株式会社とグローリー株式会社は、パーキンソン病患者の転倒予防に特化したシステム開発に着手し、「ライフリズムナビ+Dr.」と「ミライアイ」を開発しました。
期待される効果
今回の導入により、以下の効果が期待されています。
転倒時の迅速な対応:転倒検知システム「ミライアイ」により、転倒を早期に検知し、迅速な対応が可能になります。これにより、転倒による重傷化を防ぐことができます。
転倒予防アセスメントの構築:転倒に至るまでの行動データを分析することで、パーキンソン病患者の転倒リスクをより正確に評価し、効果的な転倒予防策を立案することができます。
睡眠データに基づく体調変化の早期発見:「ライフリズムナビ+Dr.」のスリープセンサーにより、睡眠に関する様々なデータを収集し、睡眠障害などの体調不良を早期に発見することができます。これにより、適切なケアプランの構築や、重篤化を防ぐことが期待されます。
スタッフ業務の負担軽減:システムによる自動化により、スタッフの負担を軽減することができます。これにより、スタッフは、より質の高いケアに集中することができます。
「ライフリズムナビ+Dr.」とは
「ライフリズムナビ+Dr.」は、睡眠解析技術をベースにしたSaaS型高齢者施設見守りシステムです。介護記録システムとのデータ連携、クラウドでのソフトウェア提供により、24時間365日、施設利用者の状態を正確かつ迅速に把握・共有することが可能です。
また、「ライフリズムナビ+Dr.」は、介護テクノロジー導入支援事業の対象となっており、補助金を利用した導入も可能です。エコナビスタ株式会社は、補助金活用支援から導入後のカスタマーサクセスサポートまで、幅広いサービスを提供しています。
関連情報
見守りシステム導入で使える補助金の情報:https://info.liferhythmnavi.com/subsidy/
実際のご活用のイメージが分かる動画:https://youtu.be/0gYU9uR-7-Y
企業情報
エコナビスタ株式会社
会社名:エコナビスタ株式会社
市場:東京証券取引所グロース市場 証券コード5585
資本金:12億1686万円
所在地:東京都千代田区紀尾井町3番1号 KKDビル6F
設立:2009年11月
代表者:代表取締役社長 渡邉 君人
事業内容:睡眠/生活習慣ビッグデータ解析による、健康状態の推移を予測するAIアルゴリズム開発、睡眠解析技術とセンサフュージョン技術を駆使した見守りシステムの提供、自社開発によるソフトウェア/ハードウェアに、独自のAIアルゴリズムを実装することで実現した各種ソリューションの提供
URL:https://econavista.com/
株式会社サンウェルズ
法人名:株式会社サンウェルズ
所在地:石川県金沢市二宮町15番13号
設立:2006年9月
代表者:代表取締役社長 苗代 亮達
事業内容:パーキンソン病専門ホーム(PDハウス)の運営、医療特化型住宅の運営、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の運営、通所介護(デイサービス)の運営、居宅介護支援、福祉用具事業、加圧トレーニング事業
URL:https://sunwels.jp/pdh/company/
グローリー株式会社
法人名:グローリー株式会社
所在地:兵庫県姫路市下手野1-3-1
設立:1918年3月
代表者:原田 明浩
事業内容:通貨処理機・セルフサービス機器の開発・製造・販売・保守、電子決済サービス、生体認証ソリューション、ロボットSI等の提供
URL:https://www.glory.co.jp/
パーキンソン病専門施設における睡眠解析技術導入の意義
パーキンソン病専門施設「PDハウス陣原」への「ライフリズムナビ+Dr.」と「ミライアイ」の導入は、高齢者介護の分野におけるテクノロジー活用の一つの成功例と言えるでしょう。
従来、パーキンソン病患者の転倒予防は、介護スタッフの経験と観察に頼る部分が大きかったため、転倒発生後の対応に追われるケースも少なくありませんでした。しかし、今回の導入により、転倒リスクの高い患者の状態をリアルタイムで把握し、適切な介入を行うことが可能になります。
さらに、睡眠データの活用により、睡眠障害などの体調不良を早期に発見できるようになり、入居者の健康状態をより包括的に管理できるようになりました。これは、パーキンソン病患者だけでなく、他の高齢者施設においても、より質の高いケアを提供するために有効な手段と言えるでしょう。
今回の導入は、パーキンソン病患者のQOL(生活の質)向上だけでなく、介護スタッフの負担軽減にも大きく貢献すると考えられます。介護現場では、人手不足が深刻化しており、スタッフの負担軽減は喫緊の課題です。テクノロジーを活用することで、スタッフはより質の高いケアに集中でき、入居者とのコミュニケーションやエンゲージメントを深めることが期待されます。
今後、高齢化社会がますます進む中で、テクノロジーを活用した高齢者介護はますます重要になっていくでしょう。今回の導入事例は、高齢者介護の分野におけるテクノロジー活用の可能性を示すものであり、今後の発展が期待されます。