北海道富良野市でLINEを活用した新しい粗大ごみ収集申込システムがスタート

富良野市にて新しい粗大ごみ受付システムが導入

2025年9月より、北海道の富良野市は、LINEを利用した新たな粗大ごみ収集申込受付システム「KANAMETO ECO」を導入することを発表しました。このシステムは、従来の電話や窓口での申込みに代わるもので、市民の利便性を大いに向上させることを目的としています。

背景

これまで富良野市では、電話や窓口を介して粗大ごみ収集の申込みを受け付けてきました。その際は全ての申込み情報を手書きの伝票に記入し、市民や市役所、収集事業者の三者に控えを配布する形で運用されていました。この手作業は市職員にとって大きな負担であり、同時に申込みのデジタル管理システムが求められていました。そこで、富良野市は新しいシステムの導入を決定しました。

KANAMETO ECOの利用方法

「KANAMETO ECO」は2025年9月1日から利用可能となります。市民はLINEの公式アカウントを通じて、簡単に粗大ごみの収集申込みができます。

利用者は、市民向けメニューから「ごみ」を選択し、申込みフォームにアクセスします。ここでは、郵便番号や住所を入力後、該当の収集カレンダーが表示されます。そして、収集希望日を選び、廃棄する品目を分類・検索して指定します。申込み時にはいくつかの注意事項を確認する必要があります。

その後、氏名や連絡先、粗大ごみの写真、排出場所などの詳細情報を入力します。特に位置情報の登録はGoogleマップを利用することで精度が向上します。これにより、同住所内に複数の家屋がある場合でも、正確な収集先が確保できます。すべての情報が入力された後、市職員による確認を経て申込みが完了します。承認後は自動的にLINEメッセージで通知され、収集2日前にはリマインドメッセージも届くため、出し忘れの心配が減少します。

導入によるメリット

この新システムにより富良野市民は、市役所の営業時間にかかわらず24時間いつでも収集申込みが可能になります。従来の手段も引き続き維持されているため、より多様な申込方法が選択できることによる利便性向上が期待されます。

行政にとっても、収集受付業務の負担が大幅に軽減される見込みです。「KANAMETO ECO」は、従来の窓口や電話受付の申込みを一元管理することができるため、業務効率の向上にも寄与します。

実際、システム導入初月の2025年9月中旬までに、市民から受け付けた253件の申込みのうち、40件がLINE経由とのこと。新しい申込方式に関しては苦情もなく、スムーズなスタートを切ったと言えます。

今後の展望

transcosmos online communications株式会社は、今後も「KANAMETO ECO」の機能向上を図り、地方自治体と住民のコミュニケーションをより円滑にするための施策を進めていく予定です。住民とのやり取りやシステムの拡充により、行政のデジタルトランスフォーメーション（DX）を加速させていく見込みです。