異彩作家との茶会
2024-09-18 20:11:13

異彩作家と共に築く茶会の新たな形、優しい未来を目指して

異彩作家と共に築く茶会とその意義



TeaRoomとヘラルボニーが共同で開催した茶会が、Industry Co-Creation(ICC)サミット KYOTO 2024にて行われ、参加者に新たな気づきをもたらしました。今回は、異彩作家が描いた茶道具を使用し、茶会を通して「対立のない優しい世界」を目指す取り組みが行われました。

この茶会は、TeaRoomが主催するもので、第五回目となります。経営者や幹部の方々が一堂に会し、共に学び、共に産業を創ることをテーマにした問いを投げかけられました。この茶会の中心となったのは、京都の福祉施設「アトリエやっほぅ!!」で活動する作家の手による茶碗や菓子皿です。これらの器は、京都宇治の窯元「朝日焼」で制作されました。

茶会の理念と目的



TeaRoomの理念は「対立のない優しい世界を目指す」というもので、今回の茶会もその考えを反映しています。具体的には、障害との隔たりのない社会について考える場が設けられました。茶会のテーマとして選ばれたのは、わび茶の祖である村田珠光の「和漢の境をまぎらかす」という言葉です。この言葉は、異なる文化の調和を図ることの重要性を示しており、さまざまな人が集う社会を目指すヒントを提供してくれます。

また、茶道具に障害のある方々の自由な表現が盛り込まれており、参加者は言葉や背景を超えて、ものが発する想いを感じながらお茶を楽しむことができました。この試みは、いかに人がつながり、心を通い合わせることができるのかを再確認する機会ともなりました。

参加者のコメント



TeaRoom代表の岩本涼は、「茶会はCeremony、つまり祈りの行為である」と語ります。彼は茶室を新たな日常を創り出す場所と捉え、障害と健常の隔たりなく誰もが共存できる未来を目指して活動しています。この考えは、「茶が人々をつなぐ」という視点にも通じ、参加者全員が共有できる体験を生み出す原動力となっています。

一方、ヘラルボニーの代表松田崇弥は、茶道に知的障害のある方々が参加することの意義について考える機会があったことに感謝の意を表しながら、彼らがその場に存在する未来像を描いています。

朝日焼の十六世窯元、松林豊斎のコメントも興味深いものでした。彼は、多様性を大切にした社会の実現や、作品を通じて互いに理解し合うことの重要性を強調しました。互いに異なる背景や体験を持った人たちが、茶会という場で心を通わせることの意義は計り知れません。

茶室「對龍山荘」そして新たな挑戦



今回の茶会は、歴史的な茶室である「對龍山荘」で行われました。この茶室は、明治時代に建てられ、国の重要文化財に指定されています。参加者は、茶室の持つ特別な雰囲気の中でお茶を楽しむことができ、茶道具や茶室に込められた思いを感じました。

茶道具は、現在、HERALBONYのオンラインストアで一般販売が開始されています。それによって、茶会で使用された器に触れられる機会が広がります。

このプロジェクトは、単なる茶会の域を超えて、障害のある方々と健常者が共に学び、共に創り出す場を提供することで、新たなコミュニケーションの形を築く試みでもあります。今後もこのような取り組みが広がることで、より多くの人々が相互理解を深め、優しさに満ちた社会を実現することを期待したいと思います。

改めて、TeaRoomとヘラルボニーのコラボレーションがもたらした意義深い茶会が、参加者全員にとって特別な経験となったことを記しておきたいと思います。


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会社情報

会社名
株式会社TeaRoom
住所
東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目38番14号STANTION kitasando 5F
電話番号
050-1432-8320

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