設備点検業務の革新！写真一枚で効率が飛躍的に向上

設備点検業務の未来を切り拓く新技術

近年、製造業の現場においては老朽化する設備の維持管理が重要な課題となっています。特に点検業務では、作業員の高齢化や人手不足が深刻で、効率的な作業が求められています。そんな中、NTTドコモビジネス株式会社と株式会社東芝が共同で進めた実証実験が、設備点検業務に革新をもたらしました。

1. 点検業務の課題

製造現場では、既存の設備について定期的に点検を行い、稼働率を保つ必要があります。しかし、従来の点検業務は目視確認や手作業での帳票作成を伴い、むしろ作業が煩雑化し、ミスが発生するリスクも高くなっていました。このような状況を改善するために、2つの企業がタッグを組み、効率化に取り組むこととなったのです。

2. 実証実験の内容

本実証実験は、NTTドコモソリューションズが提供する「プラントコラボ」と、東芝の「ToruMeter®」を連携させたものです。実際の工場での点検作業を想定し、コンプレッサーの点検において、リアルタイムで情報を連携させるシステムを構築しました。これにより、データを自動的に処理し、帳票を生成できることが確認されました。

特に注目されたのは、AI画像解析技術の導入です。カメラで撮影した1枚の写真からコンプレッサーの数値情報を取得できるため、目視確認が減少し、作業時間の短縮に繋がったのです。この新しいプロセスにより、従来は作業員2名で行っていた点検が、1名で可能となり、コスト削減が期待されています。

3. 各社の役割

このプロジェクトにおける各社の役割は明確です。

- NTTドコモビジネス: 「プラントコラボ」と「ToruMeter®」の販売
- NTTドコモソリューションズ: 「プラントコラボ」の提供、導入支援、運用
- 東芝: 「ToruMeter®」の提供、導入支援、運用

それぞれの企業が得意とする領域で協力し、効率的な設備点検業務の実現に向けて取り組んでいます。

4. 将来に向けて

今後、NTTドコモビジネス、NTTドコモソリューションズ、東芝はこの技術をさらに発展させ、工場やプラント設備を持つ顧客に向けて提供していく予定です。各社のシステムを組み合わせたカスタマイズソリューションが展開され、人手を減らしつつも効率的な業務運営が期待されます。

この実証実験の成果は、2025年7月23日から25日まで開催される「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2025」において展示される予定です。記録に残る数値の取得と作業結果の管理がどのように業務のウェルビーイングに寄与するか、その目撃者となる機会をお見逃しなく！