UPSIDER BLUE DREAM Growth Fund 2号の設立発表
2025年7月9日、株式会社UPSIDERは「UPSIDER BLUE DREAM Growth Fund 2号」の設立を発表しました。この発表は、子会社であるUPSIDER Capitalとみずほフィナンシャルグループとの共同で行うものであり、ベンチャーデット市場における重要な一歩となっています。
日本のベンチャーデット市場の成長
日本のベンチャーデット市場は現在急速に成長しています。2019年には市場規模が379億円でしたが、2024年には2,318億円へと急騰する見込みです。この成長の背景には、スタートアップがアプリやソフトウェアの領域から、広く資源や交通といった社会インフラ産業へと進出しているという事実があります。これらの産業への参入には大規模な設備投資が必要であり、資金調達の選択肢として「借りる」という方法が不可欠となっているのです。
第2号ファンドの概要
新たに設立された第2号ファンドは総額143億円規模で、歴史ある第1号ファンドと合わせると累計のファンド総額は243億円となります。これは、独立系ベンチャーデットファンドとして現在国内最大規模です。今回もみずほFGが中心的な資金提供者となり、その他にも多くの金融機関が参加しています。
新たに参画した金融機関は以下の通りです:
- - 京都キャピタルパートナーズ株式会社
- - 株式会社山陰合同銀行
- - 株式会社名古屋銀行
- - 株式会社広島銀行
- - 株式会社福岡銀行
- - 富国生命保険相互会社
- - 三井住友信託銀行株式会社
これにより、地域や業種を超えたオープンな金融インフラ体制が整えられています。
革新された審査体制
UPSIDER BLUE DREAM Fundの最大の特徴の一つは、テクノロジーを駆使した革新的な審査・モニタリング体制です。具体的には、平均10営業日以内に条件提示を行うことで、スピード感のある融資が実現しています。これは、銀行APIからのリアルタイムデータ収集とAIによるキャッシュフロー予測を通じて可能になっています。
また、リアルタイムのキャッシュフローデータを利用し、効率的な管理体制を確立することで、従来の金融業界における人的リソース依存から脱却しています。
実績と今後の展望
設立から約1年半で、1号および2号あわせて130億円以上の貸付実績をあげており、最大で10億円までの融資が可能です。この結果に基づき、多くの金融機関が新たな審査・モニタリング手法の導入を期待しています。
今後は、UPSIDER Capitalとして中小企業支援にも力を入れ、AI技術を用いたキャッシュフロー予測や、新商品の開発を進めていきます。これにより、日本の金融インフラの革新を目指し、スタートアップのエコシステムを強化することを目指しています。
まとめ
「UPSIDER BLUE DREAM Growth Fund 2号」の設立は、日本の金融市場における新たな幕開けの象徴であり、地域や業種を問わないオープンな金融インフラの構築に向けた大きな一歩です。これからもUPSIDER Capitalは、革新を追求し、持続可能な成長を支える金融サービスの開発を進めていくことでしょう。