リコーとFastLabelの挑戦
2025-06-16 11:29:25

リコーとFastLabelが協力!LLM開発に向けた新たな試み

最近、株式会社リコーとFastLabel株式会社が連携して、企業文書の読解精度向上を目指すプロジェクトを進めています。これは、リコーが開発を進める大規模言語モデル(LLM)に必要な独自のデータをFastLabelが提供するという取り組みです。

FastLabelは、東京都新宿区に本社を置く企業で、AI開発に必要なデータの収集やアノテーション、モデル開発を支援しています。リコーが目指すのは、企業内での書類の自動処理を効率化し、ビジネスプロセスの合理化を図ることです。特に、請求書や経営資料、技術文書など多様な形式の文書に対して、高精度な読解を可能にすることが求められています。

このプロジェクトは、経済産業省が推進する「GENIAC」プロジェクトの一環として行われています。GENIACとは、生成AIのコア技術の開発とその利活用を推進するための支援を行うもので、FastLabelのデータ生成能力が注目されています。

リコーのLLM開発においては、いくつかの重要な課題があります。まず、従来のテキスト検索では企業内に蓄積された多様な文書の意図した情報を効果的に引き出すことが難しくなっています。さらに、労働力の減少や外国人労働者の増加に伴う多言語ニーズなど、労働環境の変化も経営課題です。既存のAI技術では、図表や画像を含む複雑な文書の解析精度が不十分であり、企業の知識を最大限に活用するには限界があります。

これらの課題に対して、FastLabelは独自のアプローチで支援を行いました。まず、国内企業のIR情報を収集し、グラフや表を中心に1万件以上のデータを取得しました。また、各種帳票のデータ収集を行い、その後に要件定義を実施することで、データに対するアノテーションを行いました。この作業により、モデルの学習に必要な質の高いデータが整備されました。

ファーストラベルが提供したデータには、文字情報や視覚的データが含まれており、これにより過去600万枚以上の人工生成データが作成されました。この膨大な学習用データによって、リコーのLLMモデルの性能は飛躍的に向上しています。また、FastLabelの技術により、コストやリソースを節約しながらも高い性能を確保しています。

さらに、保険業務に特化した学習を行うことで、リコーのモデルは従来の基本モデルに比べ顕著な性能向上を実現しました。今後は、保険に関連する各種マニュアルやQ&Aデータなどもモデルに組み込む予定です。

FastLabelの鈴木CEOは、「我々は質の高いデータの収集とアノテーションを通じて、リコーのモデル開発を加速させました。また、今後も連携を深めながら、AI研究開発を進めていきたい」との意向を示しています。

FastLabelは、AI開発を行う企業に向けて、データセット提供、アノテーション代行、モデル開発支援、SaaS型のデータ管理サービス「FastLabel Data Factory」など、多岐にわたるトータルソリューションを提供しています。これにより、多様な業界のニーズに応える質の高いAI開発をサポートし、これからのテクノロジーの未来を切り拓いていくことでしょう。


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会社情報

会社名
FastLabel株式会社
住所
東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル24階
電話番号

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