フィラーシステムズ、ダイドーファーマにezedi2を導入
フィラーシステムズ株式会社(大阪市西区)は、医薬品事業を展開するダイドーファーマ株式会社(東京都)に対し、新しいクラウド型受注・実消化管理ソリューション「ezedi2」JD-NET第8次システム対応版を導入し、稼働を開始しました。この導入により、ダイドーファーマは取引先とのデータの整合性を保ちながら、業務の効率化を実現するための基盤を整えました。
導入の背景
JD-NET(Japan Drug Network)は、医薬品の卸業者と製薬メーカーの間で受注や出荷、請求、返品などのデータを交換するための業界共通のEDI基盤です。2024年11月から運用が開始される第8次システムサービスでは、従来の統一商品コードからJANコードへの移行や、新たなデータ種の導入が計画されています。このような環境変化に伴い、製薬企業や卸売業者はシステムの変更や改修を迫られています。
新しいEDIフォーマットへのスムーズな移行が求められる中、フィラーシステムズの提供するezedi2は、業務のリスクを軽減するための理想的なソリューションです。これにより、流通の安定性と信頼性を広げることが期待されます。
ダイドーファーマの展望
ダイドーファーマ株式会社は、希少疾患治療薬を手がける医薬品メーカーで、国内初の製品として2025年1月15日からランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)向け治療薬ファダプス錠の販売を開始する予定です。医薬品分野において持たざる経営を重視しつつ、新たな製品の展開を図り、信頼性の高い取引基盤を築くことでさらなる成長を目指しています。
ezedi2 第8次システム対応版の特長
フィラーシステムズが提供するezedi2は、簡易なEDIシステムではなく、医薬品商流データ処理プラットフォームとして設計されています。主な特長はいくつかあります。
1.
フォーマット変換・JAN対応:新旧データの差異を吸収し、柔軟なマッピング変換機能を搭載しています。
2.
迅速導入・スケーラブル性:ブラウザベースの操作が可能で、サーバー構築が不要です。
3.
業界固有機能:ロット管理や返品・回収対応など、製薬業務に特化した機能を標準装備。
4.
高性能EDI処理:受注データ受信や仕切書送信を自動で処理します。
5.
将来の対応性:Web-EDIやAPI連携の設計がなされ、将来的に拡張が可能です。
6.
充実したサポート:データ移行やユーザー教育を含むワンストップサービスを提供。
これらの特長により、ダイドーファーマは個別改修の負荷を低減し、次世代の業務基盤を確保しました。
導入成果
ezedi2の導入により、ダイドーファーマは以下の効果を得ることが期待されています。
- - 改修負荷の軽減:個別改修の作業が20~30%削減。
- - エラーの削減:手作業チェックが減少することでデータの整合性が向上。
- - 業務の効率化:受注から出荷、実消化までの工程が短縮。
さらに、明後日にはBI分析やMR支援システムとの連携も計画されています。
企業からのコメント
ダイドーファーマの営業部長である永井智氏は、ezedi2の導入によるデータ整合性の向上に期待を寄せています。「事業拡張に注力できる基盤を得たことで、我々の成長戦略を支えていくことが確信できました」と語ります。また、フィラーシステムズの高森剛執行役員も、医薬業界の進化の一端を担うことができることに喜びを表明しています。
まとめ
フィラーシステムズのezedi2 は、新たに導入されたダイドーファーマにとって不可欠なインフラとなり、業務の効率化だけでなく将来的な拡張性も提供します。医薬品流通の変革を支える力強いパートナーとしてのスタンスを、両社が今後どのように進展させていくのか、目が離せません。