精神科医が解説する不登校の家庭のお悩み
2025年10月に文部科学省の発表したデータによれば、2024年度における小中学生の不登校児童生徒数は356,970人という過去最高の数字に達しました。このような厳しい状況について、保護者は多くの悩みを抱えています。具体的には「どのように子どもに関わればいいのか」、「医療機関には行けない」、「子どものメンタルが心配」といった声が寄せられています。これを受けて、精神科医の益田裕介先生が保護者向けのオンライン講演会を実施し、9つの質問に基づいてアドバイスを行いました。
今回の講演会は、株式会社キズキが運営するウェブメディア「不登校オンライン」にて、全3回にわたり無料公開されています。益田先生は、参加者から寄せられた問い合わせに臨床経験を交えて具体的なアドバイスを行っています。
オンライン講演会の概要
講演会は2025年9月26日に開催され、「不登校のお悩み解決スペシャル」というテーマで実施されました。このイベントには、多くの保護者が参加し、その中から出た質問に益田先生が丁寧に応じています。
講演内容のポイント
益田先生が取り上げた内容や質問には以下のものがあります。
1.
睡眠リズムの乱れとその対策
母子家庭やASDを抱える家庭の悩みとして、ゲームで感情的になり刃物を出してしまうケースや、過呼吸を起こす子どもについての質問が寄せられました。いかに適切な声掛けができるかが重要です。
2.
ASD傾向の子どもへの対応
ASDの子どもに対しては、どのような接し方が良いのか、また人と会いたくないと思う子どものメンタルケアについてもアドバイスが求められました。
3.
親のメンタルケア
特に、親自身が不安や悩みを抱えることが多く、メンタルケアが重要なテーマとして浮上。親自身がどのように心のバランスを保つことができるかが問われています。
質問内容の掘り下げ
講演会では9つの具体的な質問が取り上げられ、それぞれに対して益田先生がアドバイスを行っています。以下は主に取り上げられた質問の概要です。
- - 質問1:母子家庭、ASDで高校休学中の子どもが意気消沈している。どう接するべきか?
- - 質問2:子どもの睡眠時間が乱れており、どのような声かけが必要か?
- - 質問3:ADHDの診断後に多動の傾向が見られるが、ADHDでない可能性は?
- - 質問4:ASD傾向のある子どもへの接し方について。
- - 質問5:外出せず、病院にも行けない状態の子ども患者への対応。
益田先生は、これらの質問に対し具体的かつ専門的な見解を提供し、実際の家庭における対応策を示しています。
最後に
この特集は、ウエブサイト「不登校オンライン」を通じて公開されており、今後も他の質問に対する解説が順次行われる予定です。子どもの不登校によって悩む保護者にとって、専門家が直接アドバイスを受けられる貴重な機会となっています。
【リンク】
オンライン講演会のアーカイブは
こちらからご覧いただけます。
不登校が引き起こす家族の問題は多岐にわたりますが、正しい情報と専門的なアドバイスがあれば、少しずつ解決への道を見つけることができるでしょう。みなさんもぜひ、講演会の内容を参考にしてください。