千葉ロッテマリーンズが新たなAI学習データの提供を開始
千葉ロッテマリーンズ(以下、ロッテ)は、2024年11月18日に株式会社アマナイメージズ(以下、アマナ)と業務提携契約を結び、自社が保有するプロ野球の試合映像など約1500点をAI学習用データとして提供開始することが発表されました。これにより、AI技術の研究開発が促進され、スポーツ業界全体の発展が期待されています。
背景について
近年、人工知能技術の進化は目覚ましく、特に生成AIの注目度が高まっています。この技術を活用した新しい観戦体験やサービスがスポーツ業界にも波及しており、最新のテクノロジーを導入することで新たな可能性が広がっています。しかし、こうしたテクノロジーの発展には専門的かつ良質なデータが不可欠です。オープンデータでは十分に実用的な研究が進められないことがあり、ニッチなデータのニーズが高まる中で、ロッテの貴重な映像データが注目を集めています。
業務提携の内容
具体的には、ロッテが保有する2005年以降の全ホームゲームの試合映像、試合イベントの映像、さらにはスタジアムでの各種イベント映像が含まれます。これら映像は天候やカメラアングルに応じて多様な条件で撮影されており、静止画にはExif情報を付加することも可能です。
この提携により、ロッテは自社の著作権を保有している映像資産を有効活用する機会を得て、アマナはこれらのデータを活用してAI学習を支える新たなサービスを展開します。アマナの代表取締役CEO、望月逸平氏は、「貴重な素材を通じてAI開発現場に新たなテクノロジーやユースケースを創出することを目指しています」と述べています。
Qlean Dataset とは
アマナの「Qlean Dataset」は、ビジュアル素材の管理や流通に特化したサービスで、権利をクリアにしたデータ素材を各業界に提供します。このプラットフォームでは、利用に応じた対価を権利者に還元する仕組みが整備されており、高品質なデータの提供を通じて安心で安全なAI開発を支援しています。今回の提携は、AIの発展とプロ野球界のさらなる進化を加速させるものと期待されています。
各社のコメント
ロッテの担当者は、今回の提携を通じて「著作権を有するデータ資産が有効に活用されることを期待しております」と述べ、アマナの代表は「この貴重な資産を活用することで、新たなユースケースの創出に寄与したい」とコメントしています。これにより、AI技術の利用範囲が広がり、スポーツ業界や研究開発の新しい波をもたらす可能性が高まります。
まとめ
ロッテとアマナの業務提携は、スポーツ業界におけるAI技術の進化に新たな風を吹き込むものと言えるでしょう。この試みが多くの研究開発に影響を与え、未来のプロ野球界やスポーツ業界全体の進化に寄与することを期待しています。