中国の交易会で輝いた日本の革新技術「パンおいしいまま」
2023年3月1日、上海新国際博覧センターで開催された第33回中国華東輸出入商品交易会。この国際貿易イベントは、中国における繊維や衣料、軽工業の最新のイノベーションを発信する場となり、115,000平方メートルの広大な展示エリアには3,250社以上の企業が参加しました。
今年の交易会では、イノベーションと国際貿易におけるデジタル技術の融合が大きなテーマとなっており、多くの企業がその最前線を担っています。特に、ハイテク企業やニッチ産業のリーダーが集まる中、日本の機能素材株式会社が「パンおいしいまま」での受賞を果たしました。これは、44社の中から選ばれたプロダクトイノベーション賞であり、日本企業として唯一の受賞でした。
「パンおいしいまま」で革新を実現
この保存袋は、焼き立てのパンの風味を保ちながら、冷凍保存が可能となる特別なフィルムで作られています。この技術により、霜の発生を抑え、パンのおいしさを維持することができるのです。機能素材株式会社の代表、岡村岳尚氏は
「プロダクトイノベーション賞を受賞して大変驚き、光栄に思います。私たちの目標は、この革新的な製品を中国市場に導入し、パン食の新しいライフスタイルを提供することです。」
と述べています。
以前、中国の方から「パンは食べない」という意見を耳にしましたが、最近ではフランスや日本のベーカリーも人気を集め、徐々にパン文化が根付いてきています。しかし、冷凍保存の習慣は日本ほど広まっていないのが現状です。これを変えるべく、「パンおいしいまま」が役立つと岡村氏は信じています。
「パンおいしいまま」を使用することで、手軽に焼き立ての味わいを楽しむことができるため、家庭で美味しいパンを保存する技術が重要になります。続いて、「おいしいパンが増えることで、冷凍保存の技術が家庭で普及する手助けをしたいと考えています。」ともコメントしています。
日本館の取り組みと評価
華東交易会の日本館は、株式会社ビジネスガイド社によって運営されており、15の日本企業や地方自治体が参加して盛り上がりを見せました。大冨士会社大塚製薬グループなども含まれており、幅広い日本の技術と文化が表現されました。
「パンおいしいまま」はこれまでにも多くの受賞歴があります。具体的には、グルメ&ダイニングスタイルショー大賞や高知県地場産業大賞奨励賞を受賞し、さらには女性誌の評価でも最高評価を得るなど、確かな実績を築いています。
未来への展望
この身近でハイテクではないイノベーション技術が、海外でも評価されることができたことは非常に喜ばしいことです。機能素材株式会社は、パンを冷凍保存する新しいライフスタイルの普及を通じて、もっと多くの人々においしいパンを楽しんでもらいたいと考えています。これからも「パンおいしいまま」は、日本からの新しい提案として、国際市場での存在感を高めていくことでしょう。
機能素材株式会社の公式サイト:
http://kinousozai.co.jp/
所在地:高知県高知市廿代町6-13