Global Vascular資金調達
2023-12-05 10:00:03

Global Vascular、シリーズAで11.7億円調達!革新的ステントで下肢動脈疾患治療に革命

Global Vascular、シリーズAで11.7億円調達!革新的ステントで下肢動脈疾患治療に革命



医療機器開発のGlobal Vascular社が、シリーズA資金調達ラウンドで総額11.7億円を調達したことを発表しました。これにより、同社が開発中の「下肢動脈疾患用薬剤溶出性ステントデリバリーシステム」の薬事承認取得に向けた取り組みが加速することになります。

下肢閉塞性動脈硬化症:深刻な疾患と治療の現状



下肢閉塞性動脈硬化症は、世界で2億人以上が患う深刻な疾患です。足の痺れや壊疽を引き起こし、最悪の場合には下肢切断に至る可能性も。現在、治療の主流はステント留置術ですが、血管が細く血流が遅い膝下領域では、ステントの開発が遅れており、有効な治療法が不足しているのが現状です。

Global Vascularの革新技術:フッ素添加ダイヤモンドライクカーボンコーティング



Global Vascular社は、東京理科大学の長谷部研究グループ(HRG)が長年研究開発してきたバイオマテリアル「フッ素添加ダイヤモンドライクカーボンコーティング(F-DLC)」に着目。このF-DLCをニッケルチタン(NiTi)ステント表面に実装する技術を開発し、生体と人工物との異物反応を最小限に抑えることに成功しました。この技術革新により、従来では困難であった膝下領域へのステント留置を可能にする見込みです。

資金調達の目的と今後の展開



調達資金は、主に以下の用途に充当されます。

1. 米国GLP試験施設での動物試験、国内外での非臨床試験: 米国の大規模動物実験施設での安全性試験や薬物動態試験、国内外の施設でのエンジニアリング試験などを実施。
2. 治験開始に向けた準備: 非臨床試験データ取得後、速やかに治験に移行するための準備を進めます。規制当局との協議を行い、データの充足性や治験プロトコルの妥当性を確認していきます。

投資家からの期待



今回の資金調達には、Diamond Medino Capital株式会社、田中貴金属グループ、株式会社ファストトラックイニシアティブ、東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社など、多くの有力投資家が参加しています。投資家からは、Global Vascular社の革新的な技術や開発チームへの高い期待、そして患者さんへの貢献への強い想いが表明されています。

代表取締役からのコメント



Global Vascular社の代表取締役CEO尾藤健太氏とCOO前川駿人氏は、この資金調達を機に、世界中の患者に画期的な治療法を提供できるよう、開発を加速させることを誓っています。

まとめ



Global Vascular社の革新的なステント技術は、下肢閉塞性動脈硬化症治療に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。今回の資金調達により、その実現に向けた取り組みが加速し、世界中の患者さんのQOL向上に大きく貢献することが期待されます。

会社情報

会社名
Global Vascular株式会社
住所
東京都新宿区市谷田町3-8市ヶ谷科学技術イノベーションセンタービル2F
電話番号

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