輪島塗とジュエリーの新たな融合が生む復興支援のカタチ
株式会社スタージュエリーが立ち上げたプロジェクト「STAR JEWELRY meets WAJIMA」は、輪島塗とジュエリーのコラボレーションを通じて、被災地の復興支援と伝統工芸の持続可能性を目指す画期的な取り組みです。特に、令和6年に発生した能登半島地震と奥能登豪雨により、多くの職人や工房が被害を受けたことを受けて、スタージュエリーはその支援を決意しました。
このプロジェクトでは、漆塗りを施したネックレスや、能登ヒバを使用した特注ディスプレイツールの展開が行われます。漆塗りのネックレスは、モダンなデザインが特徴の「CONNECT WITH LOVE」をベースに、輪島塗の職人が三度にわたって漆を塗り、仕上げたものです。この新しい作品は、輪島の伝統と横浜・元町の技術が見事に融合した結果誕生しました。
輪島塗の魅力とジュエリーの新しい可能性
約600年の歴史を誇る輪島塗は、その美しさと耐久性から日本を代表する漆器のひとつとされています。輪島塗の製品は、丁寧に修理しながら長く使い続けることができ、その存在感は年を経るごとに増します。ジュエリーも同様に、可憐さと実用性を兼ね備え、世代を超えて受け継がれる価値があります。この新たなプロジェクトは、こうした双方の特性を活かしながら、伝統工芸の継承と地域の復興を目指しています。
プロジェクトの背景と目的
能登半島地震が起きた際、輪島塗の工房は多くの損害を受け、職人たちも避難を余儀なくされました。そこで、スタージュエリーは彼らの復興を支援するため、特別なプロジェクトを立ち上げました。「響き合うクラフトマンシップ」と題されたこの取り組みは、輪島塗工房が今後の活動を再開する手助けをすると共に、能登地域の伝統工芸の存続を支えるものです。
商品詳細と展開
プロジェクトの目玉商品は、漆塗りの施されたネックレスです。商品名は「WAJIMA CONNECT WITH LOVE」で、イエローゴールドには朱赤の漆、シルバーには黒漆が用いられています。これらのアイテムは、2025年3月まで販売される数量限定商品で、全国のスタージュエリー店舗および公式オンラインストアで購入可能です。また、販売開始は2023年12月21日を予定しています。
協業工房「藤八屋」の役割
このプロジェクトに協力するのは、1888年に創業した輪島塗の塗師屋「藤八屋」です。現在の親方である塩士正英氏は、三代目の伝統工芸士であり、120を超える製造工程をそれぞれの専門職人が担う分業制を採用しています。藤八屋は、2007年の能登半島地震後も2010年に再建を果たし、さらに2024年の震災で本店が全焼するも再建を目指しています。今回の漆塗り作業や撮影は、倒壊を免れた工房兼自宅で行われました。
スタージュエリーの企業理念
横浜・元町に本社を構えるスタージュエリーは、1946年の創業以来、自社工房による高品質なものづくりを追求し続けてきました。ファッションジュエリーやブライダルジュエリーに加え、厳しい状況にある人々への支援活動にも積極的に取り組む姿勢は、多くのファンに支持されています。特に、世界の子どもたちを支援するクリスマスチャリティは、1993年から30年以上続いている活動です。
このような背景を持つスタージュエリーの新たな挑戦を通じて、輪島塗の魅力が再評価され、地域の復興につながることを願います。今後の活動にも注目です。